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- そうは言っても復帰しませんか?-しません
伝説的選手のハビエル・フェルナンデス選手(スペイン)はこの大会を最後に引退した。現役を引退し、コーチ業に移る決定をフェルナンデス選手が表明したのは昨年11月末のこと。だが記者にはどうやら引退表明だけでは十分でなかったようだ。演技後の記者会見のたびにフェルナンデス選手は何度も復帰の可能性を尋ねられた。そして返ってきた答えは常に「いいえ」だった。
フェルナンデス選手が欧州選手権7連覇とともにキャリアを終えたかったのは明白だ。前評判でも誰もが口を揃えて文句なしの優勝を予測していた。だが優勝はそれほど簡単ではなかった。
SPを終えたフェルナンデス選手は3位。首位発進したミハイル・コリヤダ選手(ロシア)とは8点以上の差がついていた。
「氷上に立つ前、今日は少し緊張していました。ですが実際には、トロントでこの大会に向けて素晴らしいトレーニングを行いましたし、上手く演技して金メダルを争えるよう願っています。これこそ(編注:金メダル争い)が、私がフリーで行うことです。私はカムバックで知られていますから」とフェルナンデス選手はSPを終えて意気込みを示した。
フリーでフェルナンデス選手はまさに約束通りのカムバックを見せ、7連覇を達成。チャンピオンはフィギュア強豪国だけにいるわけではないことを再び見せつけた。
「私は昔からこれ(編注:コーチング)が好きでした。セミナーや夏合宿でコーチングの機会がありました。これは素晴らしかったですが、私には毎日フィギュア選手とコーチ業を真剣に行う用意がある気がします。誰かを教えるには1、2週間では足りないですから。これには長い長い何週間や何ヶ月もの期間が必要ですから」
「私はコーチらから常に有益な情報を受け取っていました。私はコーチ1人1人の最良の助言を吸収しようと心がけていました。そしてある時、これほどのトレーニングを経て、これほどの数の様々な体操やテクニックを試して、私がコーチングを始めるのも悪くないのではないかと気づきました」
- ザギトワ謝罪
- コリヤダ、また転倒
欧州選手権で銅メダルを勝ち取ったコリヤダ選手はどうも不運から抜け出せないようだ。SPで首位発進したものの、フリーは失敗に終わった。連続技は1つも成功せず、3度転倒。うち一回は3回転ループを試みて派手に転倒した。この3年間そうだったように、コリヤダ選手はきれいにミス無く滑り終えられなかった。SPで首位になった彼は全世界のファンに大きな期待を与えたが、残念ながら実現しなかった。だがファン基盤はすでにロシア国外に飛び出している。日本からさえフィギュアスケートファンが訪れ、コリヤダ選手を応援した。