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同誌は、米軍が北極圏に大規模な軍事基地を持っておらず、低温条 件で運用可能な戦闘機、軍艦も保有していない点を強調している。
同誌はさらに、米海軍艦隊が采配をふるえる重砕氷船がわずか1隻 であり、それも船齢42年の「ポーラースター」 に限られている事実を指摘した。「ポーラースター」 は昨2018年、浸水を起こした際、 辛うじて海難事故を免れている。
加えて同誌は、米国政府が自国の砕氷船の悲惨な状況から依然とし て目をそらしている点を強調した。とりわけそれがうかがえる点と して、2018年、 北極に展開の艦隊の刷新に上院から7億5千万ドルを割り当てられ たものの、 その資金がメキシコ国境の壁建設に転用された例が示されている。
同誌の指摘では、そうした米国と異なり、 ロシアは北極での自国の権益擁護のための準備をすでに積極的にす すめている。
ロシア連邦軍は北極の環境条件に適した最新式の潜水艦、戦闘機、 戦車を保有する上に、40隻もの砕氷船を誇る強力な艦隊を持ち、 巡航ミサイルの搭載を可能とする耐氷型の軍艦の造船計画がある。
これらの事柄を考察した場合、ナショナルインテレスト誌は、 すべてが北極でのロシアの立場の強化に役立ち、 そこで芽生え始めている商業活動の開始を助け、 ロシアの排他的経済圏を主張することを可能にすると指摘している 。
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