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デイターさんによれば、数年にわたりシドニーで映画『マトリックス』の続編が撮影されていた。当時16歳だったデイターさんは、映画館でチケット係のアルバイトをしていた。ある朝、デイターさんのところに、デニムに革ジャン、馬術用のヘルメット姿の見知らぬ男性がやってきた。デイターさんは、この人物がキアヌ・リーブス氏とはすぐに分からなかった。
I’m working the box office, bored as hell and suddenly this dude walks up in jeans, a leather jacket and a horse riding helmet. A full ass, weird equestrian looking helmet. It takes me a solid 30 seconds to ignore the helmet and realize it’s Keanu Reeves
— James Dator (@James_Dator) 17 мая 2019 г.
デイターさんは、「彼はジョニー・デップが出演していた映画『フロム・ヘル』のチケットを買おうとした。感受性の強い、普通の16歳の少年だった私も、眼の前に映画のスターがいることにとても興奮した。そして、キアヌ・リーブス氏に自分が持っているスタッフ用の割引を使うように勧めた。私のユニフォームにサインしてくれたら、彼のサインがもらえるのに、と」と語った。
He wants to buy a ticket for “From Hell,” the Johnny Depp movie. I’m so fucking star struck I do what any sensible 16-year-old does and tell him I’d like to give him my employee discount. This means he needs to sign my sheet and therefore I have his autograph
— James Dator (@James_Dator) 17 мая 2019 г.
ところがこの提案にリーブス氏は、「私はここで働いていないから」といって、割引を使った金額の支払いを断った。デイターさんはがっかりし、動揺したが、リーブス氏から通常のチケット代を受け取った。
キアヌ・リーブス氏は、「僕は君がただサインが欲しかったのだと思って、サインしたんだ」と話し、ビュッフェで買ったソフトクリームの領収書の裏側にサインをし、デイターさんに手渡した。その後、リーブス氏はソフトクリームをごみ箱に捨て、会場に姿を消した。
ジェイムス・デイターさんは、「彼は、16歳の若僧にサインをしてあげるために紙切れが必要だったので、欲しくもないアイスクリームを買ったんだと私が気が付いたのはしばらくしてからだった」と、SNSでつぶやいた。