6月末、ビットコインは昨年1月20日以来初めて1万3000ドルに到達。だが続けて下落が始まり、7月2日には43%超減の9739ドルに落ち込んだ。
市場アナリストのピーター・ブラント氏はツイッターで、「放物線を描くような上昇が近いうちに続かなければ」ビットコインは昨年12月につけた安値、3300ドルを更新するだろうとの見通しを示した。つまり、7ヶ月の上昇のあと、価格が80%も急落する可能性があるとの見通しだ。
同時にブラント氏は、調整はそれほど急激ではないかもしれないと強調。現在、ビットコイン相場のグラフの技術的分析は、下降トレンドから上昇トレンドへ反発する可能性を示している。
1万5000ドルに回復
諸専門家は、暗号通貨市場は今、急上昇のあとの休憩状態にあると見ている。彼らによると、ビットコインの価格は近いうちに再び上昇する。
サイト「DeCenter.Org」の専門家、ユリア・ハンドシュコ氏は「私ならそうした断固とした見通しは出さないでしょう。1週間のチャートでは今、確かに購入者の枯渇を示す指標がありますが、急激な調整がそれに続くでしょう。ブラント氏のようなけたたましい予測は当て推量にすぎません。下落するかもしれないし、しないかもしれない。ですが今のところ誰もが口を揃えて、(ビットコインは)上昇して年末には1万5000ドルになると述べています」と述べた。
暗号通貨市場アナリストのオリガ・ネロダ氏は複雑な見通しを挙げた。
分析機関「ビジネスドロム」の社長でロシア下院デジタル経済専門家委員会のメンバー、アルセーニー・ポヤルコフ氏は、ビットコインは大きいボラティリティが確認された暗号通貨だと指摘した。
「主要な暗号資産としてのビットコインの価格も、大きな上昇も数分の1に落ち込む下落も、ほぼ同じ確率で起きうる。しかし、ビットコインでの支払いの普及と複数諸国でのその合法化は、こうした資産の根本的な価値を形成している。そのため長期的な見通しでは、投資は魅力的に映るだろう。3000ドルを下回る継続した価格下落は現在、可能性が低いように見える」
独立系の専門家、マンスール・グセイノフ氏は、「ブラント氏は非常に尊敬できるトレーダーでその見通しはかなり正確だ。私はこの点について、彼の見方に賛成している。だが、ブラント氏は2つの可能性を挙げていることに注目する必要がある。調整のシナリオは証明されていないため、さらに価格上昇は続くが、そのテンポが落ちるだろうと私は見ている」と述べた。
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