世界の節約術 様々な倹約のかたち

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国連は『怠け者でも出来る世界の救済ガイドブック』を発表した。国際社会は環境の変化や不平等、貧困など、様々な問題に直面している。こうした問題に対していかに無関心な人であれ、そしてどんな怠け者であれ、誰しもが各自の努力によって問題解決に貢献することができる。国連の専門家は特に水や電気の節約に加え、古着を貧困層に分け与えるほか、衝動買いの抑制を呼び掛けている。そこで「スプートニク」は世界中の人々がどんな節約を心掛けているか、そして何が節約でき「ない」かにクローズアップした。

食費は節約、ただしワインは除く

CC0 / Pixabay / ワイン
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ワイン
仏誌『Je Change』によれば、フランスは税金や住居費が高いことから、住民は財布のひもを締めざるを得ない状況が続いている。最近の世論調査によれば、外食費を節約すると答えた人は52%、ショッピング代は50%、レジャー代は45%、電気代は22%、食費は19%だった。フランス人は伝統的に旅行好きではないことから、国内での生活を楽しむ国民はなおのこと増えている。フランス人は路上のコンサートや展覧会など、無料のイベントに足を運んで日々を楽しんでいる。しかし、そんなフランス人がどうしても節約できないもの。それは良質のワインだ。

不自由なく節約する人々

© 写真 : Christian Schnettelkerドイツのスーパーマーケット
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ドイツのスーパーマーケット
総じてドイツ人は経済的に豊かとはいえ、極めて物を大事に扱うイメージのままだ。独紙「ビルド」によれば、ドイツ人は仮に高価なものであれ、省エネ家電を購入する傾向にある。そして同じ衣服を何年間も着用し、古い家具や旧式の車を大事にすることに喜びを見出している。様々な場面においてドイツ人は自転車での移動を選ぶ。また、深夜帯は電気代が割安なことから、洗濯機は深夜に利用することが多い。さらに、使用しない電気機器をコンセントから抜くのは常識だ。食料品もコスパの良い店で購入する。さらには衝動買いを避けるほか、マーチャンダイジングの罠にかからないよう心がける。ドイツで高い人気を誇るのが蚤の市だ。蚤の市では良質のものが安値で購入できる上に、そうした市場を活用することでモノも長持ちするため、環境にも良い。さらには掃除、窓のクリーニング、庭の手入れを自ら行うドイツ人はますます増えている。

ゲーム感覚の節約

 

国連のフィリップ・オールストーン貧困問題担当相の2017年の報告によれば、「米国は先進国であるにもかかわらず、4000万人の国民が貧困層に属している。これは総人口のおよそ12.7%に相当する」。

© REUTERS / Stephanie Keith A large crowd of people shop during a Black Friday sales event at Macy's flagship store on 34th St. in New York City, U.S., November 22, 2018.
ニューヨークのブラックフライデー - Sputnik 日本
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© REUTERS / Stephanie KeithPeople shop during a Black Friday sales event at Macy's flagship store on 34th St. in New York City, U.S., November 22, 2018.
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© REUTERS / Stephanie KeithA man exits the Macy's flagship store during a Black Friday sales event in New York City, U.S., November 22, 2018.
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しかし、節約は貧困層だけの話ではない。生活に余裕のある人でさえ、節約は身近なテーマとなっており、米国では一種のスポーツやゲームと化している。国民は1ドルでも安い店を躍起になって探したり、雑誌に掲載されている割引クーポンを切り取ったりと忙しない。大手の販売店が定期的に開催するセールの日ともなれば、割引額は時に75%に達することから、買い物客は商品棚から品物をひとつ残らず買い漁ってしまう。また、米国人の大半はコインランドリーの使用を選ぶ傾向にある。職場やオフィシャルなイベントではドレスコードが求められるとはいえ、普段は安いジーンズやTシャツで過ごすことが多い。しかし、移動手段となると話は違う。特に自動車にかかる出費は、中流米国人の予算の大半に相当する。一般的に米国の場合、プライベートカーは1世帯に1台ではなく、数台も所有する傾向にある。さらには、非常に若い頃から最初のマイカーを購入する傾向にある。

超節約術

日本は所得がかなり高いものの、生活費も決して安くはない。英国の国際経済誌『エコノミスト』が毎年発表する「生活費の世界ランキング」によれば、最も生活費が高い街として大阪がスイスのジュネーブと同点で5位にランクインしている。

© REUTERS / Toru Hanai東京
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東京
であればこそ、日本では「超節約術」という表現が散見される。日本は物件の賃貸費が高いことから、住居費を節約する傾向にある。近年ではカーシェアリングの利用者が車をレンタルして、そこで生活や宿泊することが増えている。水や電気の節約は日本人にとってもはや常識で、ランチ用に自宅で「お弁当」を作るのも伝統になっている。自ら「お弁当」を持参することで日本人は時間とお金を節約している。

ただし、日本人が節約できないもの、それは包装費だろう。日本では何層にも商品を入念に包装するのが一般的だ。しかも、それはギフトや高価なお菓子箱に限った話ではなく、一般的な駄菓子も例外ではない。こうしたお金の使い方に海外からの旅行客は驚きを禁じ得ない。生態学者ともなれば、環境破壊の問題とさえ考えている。

携帯電話は動けばいい
© Sputnik / Ramil SitdikoviPhone 7およびiPhone 7 Plusの発売日にモスクワのグム百貨店で列をつくる人々
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iPhone 7およびiPhone 7 Plusの発売日にモスクワのグム百貨店で列をつくる人々

研究センター「ロミール」が2019年5月に実施した世論調査によれば、節約とは無縁の生活を送るロシア人は国民全体でわずか17%に過ぎない。その他の国民は何かしらの形で節約を余儀なくされている。調査対象のうち、29%の人は旅行費を節約していると回答した。また、24%の人は食費、23%の人は衣類代、娯楽代を節約すると答えたのは22%だ。一方、出費を気にしないのが医療費とスポーツなどの活動費(7%)、移動費(5%)、そして携帯電話代(4%)だ。最近のロシア人は海外旅行を控える傾向にあるほか、公共交通機関を利用する人や、衝動買いを避ける人が徐々に増えている。

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