カズオ・イシグロのあの作品 ガーディアン紙の選ぶ「21世紀の最良の100冊」の4位に

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英ガーディアン紙が選んだ「21世紀の最良の100冊」の4位に2017年のノーベル文学賞受賞者のカズオ・イシグロ氏の 『わたしを離さないで』が入った。

21世紀の最良の100冊」はガーディアン紙の文化欄が行う大きなプロジェクトの一端。他にも21世紀の最優秀クラシック音楽、映画、芝居、ビデオゲーム、建築が選ばれている。

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イシグロ氏の『わたしを離さないで』は、提供者たちの世話をする若い女性介護人キャシーが自分の育った施設とその後の人生を振り返り、回想する筋書きとなっている。舞台は20世紀末の英国で、施設には移植のための臓器を提供するクローン人間が暮らしている。

ガーディアン紙はこの作品を評し、「驚くべきほど錯綜した賢い小説。これが扱っているのはクローン化とはとか、クローンになるとはどういうことではない。私たちはある朝目覚めたとき、なぜ怒りで爆発することもなく、自分たちの人生はこんなはずじゃなかったと泣きじゃくりながら、そこら中のものをめちゃめちゃにしながら表に飛び出していくこともしないのかということについての本だ」と書いている。

1位に選ばれたのは、英国人女流作家ヒラリー・マンテル氏(67)の作品で2009年にブッカー賞を受賞した『ウルフ・ホール』。

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2位に選ばれたのは米国人女流作家マリリン・ロビンソン氏が2005年にピューリッツァー賞フィクション部門を受賞した『ギレアド』。死を予期した76歳の牧師が幼い息子に書き残そうと綴った日記の形式をとっている。

3位にはベラルーシ出身でノーベル文学賞作家のスヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ氏の『セカンドハンドの時代 「赤い国」を生きた人びと』が選ばれた。アレクシエーヴィチ氏の著書『戦争は女の顔をしていない』は日本で漫画化され、話題になった。

「21世紀の最良の100冊」には英国の児童文学作家J・K・ローリング氏の「ハリー・ポッター」シリーズの第4巻『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』も入った。

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