米国では内部告発によりトランプ大統領が電話会談の中でウクライナのゼレンスキー大統領に圧力をかけて、大統領選挙の有力なライバル候補者と目されるバイデン氏の信頼を失墜させようとしていたことが明るみに出た。
ホワイトハウス側はゼレンスキー大統領やその他の要人との電話会談記録を特殊なPCに保管し、厳重な制限体制を取っていた。しかし、今回の内部告発を受けて事態がエスカレートするのを避けるため、ホワイトハウスはトランプ大統領とゼレンスキー大統領の通話記録公表に踏み切った。
ロシア大統領府のペスコフ公式報道官はこの点を踏まえ、米国がロシアとの通話記録まで公表に踏み切らないことを期待する、と釘を刺した。
トランプ大統領と米国大統領選挙に立候補しているジョー・ バイデン前副大統領、そしてウクライナをめぐる状況は、2019年7月に米国とウクライナの両大統領が行った電話会談に関するメディアの報道で世論の注目を集めた。トランプ大統領はゼレンスキー大統領との会談の過程で、ウクライナ最大の民間ガス企業の1つである「ブリズマ・ ホールディングス」の取締役であったバイデン氏の息子に対する捜査を開始するよう同国政府に求めたとみられている。
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