梗塞や脳卒中など、ほとんどの心血管疾患の原因となっているアテローム性動脈硬化症と戦うために、同アカデミーの研究者らは、合成薬に含まれるような有害な副作用がない天然類似物を主とする薬の開発を決定した。研究によると、そのような薬はニンニクをベースにしたものになる可能性がある。
この研究の著者の1人であるワシリー・カラゴジン教授は「ニンニクは血管壁にコレステロールが蓄積するのを防ぐ。これによりアテローム性プラーク(主に脂肪で構成される沈着物)の形成を防げる」と述べている。同教授によると、ニンニクをベースにした薬は、血管の口径を正常な大きさに戻し、蓄積したプラークも溶かすという。また、副作用がなければ、生涯投与することも可能だという。
今までの研究でニンニクに血圧を下げ、血液循環を改善させる作用があることはわかっている。プレハーノフ記念ロシア経済アカデミーの研究者らは、将来的にはニンニクベースの新薬をオーダーメイド医療に適応させるための方法を模索するつもりだという。