2月11日から15 日にかけて、ロシア最大規模の食品見本市「プロド・エキスポ」がモスクワ市内で開催された。約70国から出展者が集まり、日本からは新潟県の食料品、飲料、キッチングッズなどが紹介され、バイヤーやレストラン関係者、一般客などで賑わった。
5月末、ノヴゴロド州メドヴェージ村郊外で恒例の発掘調査が行われた。この調査は日露戦争(1904-05)時に抑留された日本人捕虜の旧墓地で進められている。発掘調査は現地のボランティアや発掘調査隊、教職員、生徒の手で行われ、東京ロシア語学院の藻利佳彦学院長が全体の指揮を執っている。今回はこの発掘調査に「スプートニク日本」のリュドミラ・サーキャン記者も加わった。
7月27日、大阪のロシア総領事館で露日交流イベント「Club ソビエト」が開催された。オーガナイズ側は、日本に住むロシア人とロシア文化に関心を抱く日本人が文化交流するものとして、このイベントは従来とは全く異なるフォーマットになると語った。
「ワルワーラ・ブブノワ:ロシア・アヴァンギャルドと日本の伝統」と題された個展がモスクワでスタートした。この展示会では、ブブノワが日本で活躍した時期に製作した作品が公開されている。残念ながら、ブブノワが手がけた作品の多くは1923年の関東大震災や、後の東京大空襲で焼失してしまった。米軍機はブブノワの家だけでなく、アトリエをも焼き尽くした。残された作品はロシアやそのほかの国の美術館、または個人コレクションの形で保存されている。そこでスプートニクの特派員は、数奇な人生を歩んだブブノワの個展に足を運び、その印象をまとめた。
8月17日、東京都写真美術館で才谷遼氏のドキュメンタリー映画『ユーリー・ノルシュテイン《外套》をつくる』の上映が始まった。この作品は、監督がロシアの著名なアニメーション作家を訪ねてモスクワを訪れる、一風変わった旅を綴ったもの。ニコライ・ゴーゴリの短編小説をモチーフにした長編アニメ映画 『外套』の制作開始から40年近く経った今、ノルシュテイン氏がどうして本作を未だに完成できないのかを探ることが旅の目的なのだ。
10月に『ロシア文化事典』が日本の「丸善出版」社から出版された。同書は「歴史」や「信仰」、「学術・技術」、「食」、「文学」、「映画」、「音楽」、「ロシアと世界」、「ロシアと日本」といった分野で編成されており、合わせて362項目から構成されている。テキストの作成には200人を超える著者が参加。価格は一般読者には高めの2万円。
ロシア人剣道家のオリガ・ストレリチェンコさん(大阪大学大学院在籍)が、9月28日に都内で行われたWFWP女子留学生日本語弁論大会全国大会で見事一位に輝いた。今年は200人以上が参加。決勝にはオリガさんを含め、地方予選を勝ち抜いた8人が選ばれた。オリガさんは、「武道を通じての人間形成」をテーマにスピーチした。剣道を始めたきっかけや武道とスポーツの違い、日本人も知らない剣道の精神やルールについて、真剣に、そして笑いを交えながら語り、聴衆の心をつかんだ。
ロシアの芸術の殿堂・マリインスキー劇場といえば、文化の都であるサンクトペテルブルクを思い出すが、実はマリインスキーには「別館」がある。日本からも近いロシア極東のウラジオストクにある、沿海地方劇場だ。この夏、ドイツのキール劇場バレエから移籍し、ソリストとして迎えられたのが、日本人バレエダンサーの加藤静流(かとう・しずる)さん。9月には「ドン・キホーテ」でバジル役を演じ、今月には「海賊」のコンラッド、「くるみ割り人形」の王子でデビュー予定と、入団間もなくして次々と主役に抜擢されている。