また前糖尿病および2型糖尿病の被験者には、グルコースを効率的に代謝する能力を神経細胞が阻害している現象が見られた。
さらに研究では、食事における脳の安定性を評価した。被験者らは2つのグループに分けられ、片方には標準的な食事を摂取してもらい、もう一方には肉や魚、サラダは食べるが、糖、穀物、米、デンプン質の多い野菜を含まない低炭水化物の食事を一定期間摂取させた。
すると標準的な食事を摂ると、主にブドウ糖が体全体の代謝の「燃料」となるが、低炭水化物食ではブドウ糖ではなく主にケトンがエネルギー源となることが明らかになった。
このほかにも、脳の老化現象はすでに47歳で現れ、60歳では最も急速に進行していることが判明した。50歳未満の若年者では、低炭水化物食の摂取により、脳全体の活動が活発になり、脳の各領域間でのネットワーク機能の安定もみられた。
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