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愛は国境を越えて:ロシア人と日本人の新婚カップル、コロナウイルスで離れ離れに

ニキータ・ブシマキンさんと佐藤南(さとう・みなみ)さん
ニキータ・ブシマキンさんと佐藤南(さとう・みなみ)さん - Sputnik 日本
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コロナウイルスの感染拡大は世界中で多くの人の予定を狂わせている。友人と会う約束、パーティー、そして結婚式までもが延期になっている。各国は国境を閉鎖、航空便も運休となり、友人や家族と切り離された状態になった人も少なくない。スプートニク通信は結婚式直後に離れ離れになったカップルに話を聞いた。

「彼の夢を叶えてあげたい」

ニキータ・ブシマキンさんと佐藤南(さとう・みなみ)さんはネットで知り合った。きっかけはニキータさんが日本語を習得したいと希望し、南さんが反応したことだ。二人はハロートークで知り合い、休みなくやりとりを続けた。そして半年後には二人の会話は日本語の文法からよりプライベートなテーマへと変わっていった。若い二人の距離はこの間ぐっと縮まり、南さんは思い切って次の行動へ出た。ニキータさんを日本に招待したのだ。ニキータさんは日本のドラマやアニメを繰り返し見て、18歳から日本に行くことを夢見ていた。

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南さんは「彼の夢が日本に来る事と知り、その夢を叶えてあげたいと思ったんです」と語る。

ニキータの初来日が実現した。ニキータと南さんは多くの時間を一緒に過ごした。色々なところに行き、東京近郊にも旅行し、南さんが高校生の時から好きなソ連アニメについて語り合った。ありとあらゆることを話し、1か月で二人はますます親しくなった。ニキータは「真剣に恋をしている」と気づいた。日本だけでなく南さんに。そして南さんはその気持ちに「ニキ大好き」と答えた。

ウラジオストックでプロポーズ、千葉で結婚式

ニキータさんの帰国が近づき、二人は必ず結婚しようと約束した。帰国を前に彼らは近くの神社に毎日通い、神様が二人の愛を応援してくれるよう祈り、惜しみなく賽銭を投げ入れた。

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ニキータさんはロシアに戻り、できるだけ早く日本に行けるように精力的に資金を稼ぎ始めた。同時進行で南さんにプロポーズするための指輪を選び始めたが、予想外の問題が発生した。南さんの指のサイズを知らなかったのだ。長く悩んだものの、結局は勘で指輪のサイズを決め、ウラジオストックに飛び立った。ウラジオストックはニキータさんが考える最もロマンティックな街で、南さんも駆け付けることになった。ニキータさんの住むペテルブルクからウラジオストックまで飛行機で11時間かかるが、それは大した障壁ではない。その代わり南さんには便利で(東京から飛行機でわずか2時間)長い休みを取らなくていいからだ。

すべてがこれ以上はあり得ないほど順調に進んだ。幸せな南さんは「イエス」と受け入れ、指輪のサイズはピッタリだった。別れはいつものように辛かったが、二人はもう間もなく再開できると信じ、毎日電話でやり取りを続けた。南さんは千葉の浦安に戻り、ニキータさんは荷物をまとめ、結婚式の費用を貯め始めた。

準備が整うと、ニキータさんは再び日本に向かった。今回は多くの手続きをやりこなすことになった。婚姻届けを提出し、神社で結婚式を挙げ、ニキータさんの永住許可申請を行った。そして困難が始まった…

「大きな愛は大きな忍耐を伴う」

ニキータさんのビザが終わりに近づき、ロシアへ一旦帰国することとなった。すぐにまた会えると信じ、二人は穏やかにしばしの別れを受け止めた。しかしコロナウイルスが彼らの計画を狂わせた。

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南さんはスプートニク通信に悩みを打ち明けてくれた。「もちろん、この先夫が無事に日本に戻ってまた一緒に暮らせるのか…それはどこまでも不安ですし、不安から喧嘩もしました(笑)。

ですが実を言うと、この『運命』に立ち向かう事にワクワクしていたりもします。というのも、私達夫婦は出逢ってから今まで既にあらゆる障壁を越えてきているからです。

夫と知り合う前、私には生きていく理由がありませんでした。鬱ではありませんでしたが、やんわり『クレジットカードの支払が終わったらなるべく穏やかに死のう』くらいに考えてました。」

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南さんは、離れている夫に想いを募らせているという。「そう思わせてくれるソウルメイトなんです。夫のおかげで思い出せた自分の力や喜びは数え切れませんし、夫と共有する事でそれらが無限に増えていきます。」

モスクワ⁻東京便は次々とキャンセルになり、3月22日、コロナウイルス感染拡大の影響で、ロシアはすべての国との航空便を制限することになった。ニキータさんはロシアに、南さんは日本に残ったままだ。

悩みの種は、外国人が配偶者ビザを取得するための在留資格認定証明書の有効期間が3カ月と短いことだ。

ニキータさんと南さんは日本大使館にもロシア大使館にも問い合わせたが、両大使館ともコロナウイルスに関連する対応に追われ忙しく、何度も電話や面会申請を試みることとなった。しかし日本政府は世界の情勢を鑑み、また緊急事態宣言が発令されたことから、在留資格認定証明書の有効期間を3カ月から6カ月に延長した。これにより航空便が再開次第、二人はまた合流できることになる。

離れていても二人は絶望していない。彼らが市役所に婚姻届けを提出した時に言われた言葉を、当時は真剣に受け止めていなかった。あれは本当だったね、と思い出して笑う。そう、大きな愛は大きな忍耐を伴う。今、二人はこの言葉の意味を強く噛みしめている。


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