中国外務省の趙立堅報道官は記者会見で「所謂3カ国による軍備管理協議を中国が受け付けないことは極めて明白だ。一方、米国は中国を悩ませ続け、中国の立場を歪めさえしている」と述べた。
趙氏は、3カ国による協議を始めるという米国の提案について「誠実さも真剣さもない」と強調し、米国はその代りに新戦略兵器削減条約(新START)の延長に関するロシアの呼びかけに耳を傾けるべきだと指摘した。
6月22日、ロシアと米国の代表団はウィーンで新STARTの延長を含む軍備管理をめぐり協議した。米国は中国の参加を新START延長の条件の1つとして挙げている。
新STARTは来年2月5日に期限が切れる。ロシアは、軍備管理システムの完全な崩壊を防ぐために、一切の前提条件なしで5年間延長することを米国に繰り返し提案した。米国は昨年、重要な軍縮条約の1つである中距離核戦力(INF)全廃条約からの離脱を発表、最近ではオープンスカイズ条約からの脱退を表明した。
一方、これら2つの条約の場合と同様、米国は新STARTの延長にも一連の条件を突き付けている。米国側は特に、条約への中国の参加を求めている。