北極圏の気候変動は地球の他地域の2倍のスピードで進んでいる。ホッキョクグマは年間200日近く、食べるものがない状態で過ごさなければならない。しかしエサの捕獲は年々難しくなっている。ホッキョクグマは氷上に生息する北極アザラシを狩るが、アザラシの体重が20%減れば、クマがエサなしで過ごせる期間は200日ではなく125日になるという。
「Nature Climate Change」誌に発表された研究によると、ホッキョクグマの生息環境に対する人為的影響が止まらない場合、気候変動に関する「パリ協定」の目標を達成してもホッキョクグマを絶滅から救えないという。専門家によると、世界には約2万5千匹が生息しており、19の生息群に分かれている。
地球温暖化は作り話ではない?
地球の気候を研究している研究者たちは多くが、現在、地球は温暖化に向かっており、気温上昇が1.5度程度に収まらなければ、根本的に地球環境が変わることは間違いないと考えている。このことは、何十もの気象衛星や何千もの気象観測所、海上に浮かべられた多数のブイ、そして数百を数える地球の気候に関するコンピューターモデルの測定結果によって裏付けられている。