ネガティブな記憶は、ポジティブなものと同様に、生涯にわたってその人に残るが、記憶への浸透は脳の防御作用のメカニズムによって制限される。このことから記憶には輝かしい瞬間だけが残されるとの印象が生まれる。
ガイフトドィノフ氏は、これは私たちの身体の適用機能であると説明する。生存し、さらに活動を続けるためにはこのメカニズムが必要となる。
同氏は、「もし私たちが常にネガティブで苦しい環境にあるとしたら、私たちは生きて行くことはできず、成功を得ることもできない。否定的経験をした時、人間はあらゆる点で無防備だ」と語った。
しかし、ガイフトドィノフ氏は、ネガティブな記憶は決して消えることはないと証明した法医の報告に着目した。こうした記憶は特殊な訓練によって再生することが可能で、実際にすべて思い出すことができる。