ベラルーシ外務省ではこれまで高官が次々と離反して反体制派への支持を表明している。
パーヴェル・ラトゥシコ元大使(在フランス・ベラルーシ大使館)、イーゴリ・レシチェニャ元大使(在スロバキア・ベラルーシ大使館)、そしてワシリー・マルコビチ元大使(在ラトビア・ベラルーシ大使館)は国内で続く抗議活動に対する厳しい弾圧を受け、政府による対応を批判し、職務を追放された。ラトゥシコ元大使は現在、ポーランドに逃れ、反体制派が結成した権力移行の調整協議会で理事を担っている。
また、在スロバキア・ベラルーシ大使館のレシチェニャ元大使は16日、現職の大使でありながら政府を批判する異例のビデオメッセージを公開した。ビデオメッセージの中でレシチェニャ大使は国民に対する「拷問と暴行」を知り衝撃を受けたと語った。そのうえで、抗議活動の参加者らに連帯の意思を表明した。
16日に公開されたプレスリリースの中でベラルーシ政府は離反した大使らについて、「公務員の品位を損なう行為に関与した」として外交官の階級を取り上げたことを明らかにした。
ベラルーシでは8月9日の大統領選挙の結果をめぐる大規模な抗議デモが1ヶ月以上続いている。大統領選挙では現職のルカシェンコ大統領の再選が発表された。ルカシェンコ氏は1994年からベラルーシ大統領を務めている。野党は当局が発表した選挙結果を認めず、不正があったとみなしている。
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