東京五輪の組織委員会は会場に仮設するプレハブや会場内外の装飾などを10%から30%減らし、開会セレモニーを中止し、また参加する国際競技団体の役員数も減らす計画で、これにより200億円程度の予算が削減されることになるという。
「東京五輪の開催に向けては、数年がかりで、大々的な準備が進められてきました。ですからコロナウイルスの感染状況がどのようなものであれ、必ず開催されることになるでしょう。しかし、開催期間中は、感染防止対策が講じることが必要です。たとえば、大勢の人が集まるイベントについては、中止できるものは中止すべきでしょう。開会式の観客数も削減されます。以前なら、1万人が参加できたとしたら、今回はその半分になるでしょう。しかし、競技そのものを変更したり、縮小したりすることはできないと思います。なぜなら、競技に変更を加える場合は、国際オリンピック委員会(IOC)に報告し、長期にわたる協議を行う必要があるからです」。
IOCのトーマス・バッハ会長は、CCTVからのインタビューの中で、スポーツは、パンデミックと戦う危機的状況において肯定的な役割を果たすことができ、またオリンピック開催による収益はパンデミック後の復興を助けるものとなるとの考えを明らかにしている。
「中国が良い例です。中国で興った冬季スポーツ産業によって、150万もの雇用が創出されました。これは中国にとっては聞き慣れた数字かもしれませんが、ヨーロッパにとって150万というのは厖大な数字です」。
「大会開催の変更は何よりコロナウイルスの感染状況によって決まります。もしコロナの感染拡大が続いていれば、観客には一定の感染防止策をとってもらうことになります。中国ではスポーツ競技大会も少しずつ再開されています。現在の状況としては、参加する選手は全員、大会の14日前、結果が出る2日前、そして結果が出た後にも検査をすることになっています。つまり、現在、中国では3回検査を受けなければならないということです。検温は2回行います。スタッフはイベント開催期間中、常にマスクを着けています。わが国は大会開催の豊富な経験を有しており、冬季五輪開催に当たっても、その感染状況に応じて必要な措置を講じていきます。中国はしっかりとコントロールできると信じています」。