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アストラゼネカ社のワクチンの副作用: コロナワクチンは安全なのか?

© REUTERS / Siphiwe SibekoМедицинский работник с анализами добровольца
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世界中が新型コロナウイルスワクチンの一刻も早い開発を待ち望んでいる。しかし、安全が保証されたワクチンを短期間で開発することは、はたして可能なのだろうか?イギリスとスウェーデンの製薬会社アストラゼネカとオックスフォード大学が開発中の新型コロナウイルスワクチンで、副作用かもしれない症状が1人の被験者に現れたとして、アメリカで臨床試験が一時中断された。このことがこの問題を考えるきっかけとなった。スプートニクは感染症学とワクチン開発に詳しい日本の科学者に話を聞いた。

何が起こったのか?

開発の最終段階にあったアストラゼネカ社のワクチンで、イギリスで行われた試験の参加者に「原因不明の疾患」が見つかったとして、9月6日からアメリカで臨床試験が中断されている。欧米メディアによると、極めて稀な神経障害の一種「横断性脊髄炎」が見つかったとみられる。しかし、アストラゼネカ社はこの情報についてコメントしてない。

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今のところ、被験者の疾患がワクチンによるものであるという証拠はない。しかし、アメリカ国立衛生研究所(NIH)はワクチンの副作用の可能性を懸念し、アストラゼネカ社に対してより詳細な情報提供を求めている。

この一件は、同じくアストラゼネカ社のワクチンの臨床試験が行われている日本でも懸念を呼んだが、同社は詳細について「開示できない」としている。

しかし、日本ではこの一件が発生してからほぼ1ヶ月後の10月2日に臨床試験が再開された。一方、アメリカでは依然として中断されたままである。

臨床試験中の有害事象はよくあること?それとも危険なサイン?

この疑問に答えてくれたのは神戸大学大学院科学技術イノベーション研究科の白川利朗教授。白川教授は「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する経口ワクチンの開発」の研究開発代表者である。

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白川氏:「ワクチンに限らず新薬の治験中に有害事象が発生することは、珍しいことではありません。今回のワクチンは比較的新しい技術が用いられており、有害事象とワクチンの因果関係の検証に少し時間がかかったのだろうと推察します。また今回、有害事象が発生した時点で治験を中断し、独立した評価委員会で検討した上で再開していますので適切な手順がとられていると考えます。」

ワクチン忌避が拡がる恐れ

ワクチン忌避は世界保健機関によって2019年の「世界的な健康に対する脅威」トップ10に選ばれた。アストラゼネカ社のワクチンに副作用の可能性があるというニュースが出たことで、ワクチンに対する偏見が拡がる恐れがあると考えられる。こうなると新型コロナウイルスのワクチン接種を人々に呼びかけるのは決して簡単なことではなくなる。白川教授はこれを踏まえ、人々にワクチンの影響を誠実かつオープンに説明していくことが非常に重要だと語る。

白川氏:ワクチンは通常、健康な方に予防的に投与しますので、副作用が出た場合のインパクトが大きいことは理解できます。個々のワクチンのメリット(有効性)、デメリット(副作用の可能性)をエビデンス(データ)に基づき丁寧に説明していくことが重要と考えます。

ワクチン接種可能なのは誰?不可能なのは?

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ワクチンの種類によってさまざまな副作用が発生する可能性があるとすれば、限られた人だけがコロナウイルスのワクチンを接種できるということになるのだろうか?接種可能かどうかを知るために投与前に何らかの検査診断は必要なのだろうか?何らかの疾患を抱えていることが多い高齢者にとってワクチン接種は禁忌となるのだろうか?

白川氏:「ほとんどのワクチンの安全性は高く、高齢者や持病を有する人にも接種可能です。また投与前の検査も特に必要ではなく、日本では接種を行う医師が問診票等で健康状態を確認して接種の可否を判断します。ワクチンの安全性ハードルとしては、ワクチンの種類によって異なり、例えば感染性のある弱毒生ワクチン等の接種には、より慎重な判断が必要です。COVID-19ワクチンについても、COVID-19に対するワクチンだからハードルが特に上がるわけではなく、ワクチンの種類によって安全性が変わってくる可能性があります。」

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