訪日中のバッハIOC会長は16日、東京大会に合わせて訪日する参加者について「可能な限り(新型コロナウイルスの)ワクチンを接種したうえで参加してもらいたい」との見解を示した。
大会開催の2021年夏までにワクチンが開発・普及しているという前提で「各国のオリンピック委員会を通してあらゆる努力や支援をしてもらい、選手や役員、関係者が訪日前にワクチンを接種することを働きかけてほしい」と述べた。
さらに今後のワクチンの提供について「なるべく多くの大会参加者がワクチンを受け取れるようにあらゆる努力をする。ワクチンはまず看護師や医師など日常生活を支える人が最優先になるだろうが、それはIOCとして全面的に尊重し、さらに手に入るなら各国のオリンピック委員会と連携することになる。なるべく多くの人がワクチンを受けられるようにする。提供できる状況になっていれば選手団にも提供される。ワクチンによってなるべく多くの人が日本を訪れることを望む」と述べました。
バッハ会長は日本を訪れ、菅首相や小池東京都知事、東京五輪組織委員会メンバーなどと会談を重ねた。
菅首相は午前に行われたバッハ会長との会談後の会見で、日本政府とIOCは東京オリンピックの安全な開催と成功に向け連携を強めることで一致したと語った。菅首相は会談の中で、同大会をコロナウイルスを克服した人類の統一のシンボルとしたいとの決意を示したという。
東京オリンピックは当初、2020年7月24日から8月9日の日程で予定されていた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で1年の延期が決定し、新日程は2021年7月23日から8月8日となった。
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