研究者らは自宅療養の患者に定期的に電話し、体調をたずねた。自宅療養の患者は669人。COVID-19感染による体調悪化を招きかねないリスク要因はなく、平均年齢は43歳だった。
筆者らは、こうしたグループの患者は短期で回復すると考えていたが、予想に反してCOVID-19診断後、6週間が経過してもおよそ3分の1の患者にコロナに関連した症状が残り続けた。倦怠感を感じていたのが14人、嗅覚、味覚の喪失が12人、呼吸困難が9人、咳が止まないのが6人、頭痛が3人に残った。
あるクリニックで医長を務め、この記事の主筆者のメイサム・ネフメ医師は、患者の精神状態について次のように描写している。「肉体的な痛みだけでなく、多くの人が症状がいつまで続くのか不安を感じている。この問題へは医学的に明確に答えることはまだできない。今明らかにされているくらいのレベルでは、患者の声に耳を傾け、支えになることが重要だ。」
報告の筆者らは、症状が長期化する可能性を認め、患者をなぐさめながら、治療を最適化をはかることが課題と書いている。