アイヒシュテットでは15世紀から18世紀の間、魔女の疑いで400人もの人々が拷問を受け、殺害された。
町の大司教であるグレゴール・マリア・ハンケ氏は、魔女狩りの犠牲者を偲んで記念碑を立てると発表した。大司教は、当時の出来事を「教会の歴史の中で出血を伴う傷」と表現している。
ヨーロッパでは当時、魔女の疑いで約6万人が処刑され、ドイツではそのうちの2万5000人が殺害された。犠牲者の多くは女性だが、男性や子どもも含まれている。
「魔女狩り」の犠牲者の名誉を回復させるキャンペーンは、ハルトムート・ヘゲラー牧師の発案により2011年にドイツで始まった。それ以来、ケルンやライプツィヒなど50以上のドイツの都市で、魔女の罪で処刑された人々の名誉を回復し、記念碑やプレートを設置し、通りの名前を変えるなどを行っている。
へゲラー氏は、当時のカトリック教会は「宗教改革を恐れ、魔女裁判はそれに対抗する手段だった」と指摘している。当時、カトリックから背を向けた人々は、悪魔と手を組んでいるというレッテルを貼られ、それが功を奏していたという。