その番組は、フエルテベントゥラ島(カナリア諸島)の南端の岩の上に立つ別荘「Casa Winter」を取り上げている。
その別荘には、火葬場や手術室と思われるタイル張りの部屋、トンネルが存在する。研究者らは、第二次世界大戦末期にヒトラーは自殺を装い、1945年4月下旬にカナリア諸島に向かい、秘書のマルティン・ボルマンと医師のヨーゼフ・メンゲレと共に別荘に到着したと考えている。その後整形手術を受け、裁きを逃れるためにブラジルやアルゼンチンに向かったという説があるという。
この別荘を建てたのは、ドイツ人技師のグスタフ・ヴィンター氏。うわさによるとナチスからの資金援助を受けて建設計画が進められ、戦時中には別荘の地下にあるバンカーに潜水艦が収納されていたという。しかしヴィンター氏はこういった噂を否定しており、別荘の建設が終わったのは戦後だと語っている。またオーストリア系ドイツ人記者のアレックス・ピール氏は、アーカイブ資料を調査した。
その後ピール氏はザ・サン紙に、ウィンター氏はナチスと関係があったが、その別荘は一家のために建設されたもので、タイル張りの部屋はキッチンとして使用されていたと語っている。しかしウィンター氏の妻は、この別荘があまりにも周囲から隔絶されているという理由で引っ越しを拒んだという。
現在、この別荘にはペドロ・フメロ氏が住んでいる。フメロ氏によると、この家の建設には同氏の親戚が関わっていた。フメロ氏はこの別荘が軍事作戦に関係していたと考えており、建設中に軍人が来たという話を親戚から聞いたと語っている。フメロ氏はこの別荘には「多くの秘密が隠されており」、この家は楽しく過ごすために建てられたものではないと信じている。
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