シギルの偶像は、現存する世界最古の木製の彫刻で、紀元前9000年頃の中石器時代にカラマツで作られた。1894年、ウラルの金鉱探索者がロシアのエカテリンブルク郊外の泥炭地の1つでこの彫刻を発見。地元の考古学者らによって調査が行われたところ、この彫刻の高さは3~5メートルで、抽象的な模様と悪魔の顔や手が彫られていることが分かった。
研究者による最新の調査では、この彫刻は1万2100年前のものであることが分かった。2018年には、専門家がこの像が1万1600年前のものだと推定していた。
1990年代に行われた放射性炭素分析では、この彫刻は9750年前のものであるとされていた。その後の2018年、専門家は1万1600年前につくられたと推定。そして今回、この像がさらに5世紀前のものである可能性があることが判明した。
この分析結果により、シギルの偶像は、英国にある5000年前の石造物「ストーンヘンジ」や、エジプトのギザの大ピラミッド(約4000年前)よりも古いことが判明した。