フィリピン当局によると、2月初め、同国の排他的経済水域(EEZ)である南シナ海のウィットサン礁に数百に上る中国船が停泊していた。
中国は3日、ウィットサン礁は「中国の漁師にとって伝統的な漁場」であり、中国船が「海が荒れているときにウィットサン礁付近に避難する」のは「全く正常なこと」と発表した。
フィリピンのロレンザーナ国防相は、中国側の「船は風を避けようとしている」という発表に対し、この地域の天候は良好だと反論している。また同氏は、ウィットサン礁にまだ44隻の中国船を確認できると指摘した。
その後の5日、フィリピン外務省は、「フィリピン共和国は毎日外交的な抗議を行う」との声明を発表した。また、ウィットサン礁から中国船を直ちに撤退させるように繰り返し要求している。
DFA deplores Chinese Embassy Response to Secretary of Defense’s Statement
— DFA Philippines (@DFAPHL) April 5, 2021
Read the full statement below. pic.twitter.com/2s7BFvFDSK
今回のフィリピンの声明について、中国外務省はすぐには回答していない。
フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領は近年、米国との同盟関係を維持しつつ、中国との友好的な関係を構築している。米国のバイデン政権は3月下旬、中国漁船が係争中のウィットサン礁付近に停泊していることに懸念を表明し、中国政府が「海上民兵を使って他国を威嚇、挑発を行っている 」と指摘している。
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