報道によると、南アフリカの変異株はほかの変異株と比べ、ファイザー社のワクチンによる作用に対し、より強い抵抗を示すという。イスラエルの研究者らが実際に得られたデータに基づいて行った最初の実験で明らかにした。
テルアビブ大学とクラリットの研究者らは、ファイザー社のワクチン接種後に感染した150人の市民を対象に分析を行ったところ、南アフリカ型の変異株が検出された割合は、ワクチン接種を受けていない市民と比較して、8倍に上ったという。
研究責任者のアディ・スターン教授によると、市中感染の場合であれば1人から検出されるところ、今回の実験では8人から南アフリカ型の変異株が確認されたとのこと。この結果から、南アフリカ型の変異株はパンデミックを引き起こした当初のウイルスや英国型の変異株と比較し、「ワクチンの保護を突破しやすい」傾向を持つという。ただし、スターン教授は実際の効果を評価するには検体の数が不十分としている。
イスラエルでは現在、英国型の変異株が市中感染の大半を占めている。今回の実験で得られたデータは、南アフリカ型の変異株拡大を阻止するため、より詳細に検討される。
イスラエルで集団接種は2020年12月20日にスタートした。人口900万人のイスラエルではすでに530万人以上が1度目の接種を受け、490万人以上が2度目の接種も完了している。
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