外務省の発表によれば、5月1日にロシア側の発案により、ラブロフ外相はキルギスのルスラン・カザクバエフ外相、タジキスタンのシロジッディン・ムフリッディン外相と電話会談を実施した。外相らはキルギスとタジキスタンの国境で発生した武力衝突後の情勢について意見を交わしたという。
また外務省が表した文書には、「ロシアは、キルギス、タジキスタン両国首脳の指示に基づき、紛争を政治的、外交的手段によって解決するとした双方の合意を歓迎すると強調し、またキルギスとタジキスタンが、情勢を完全に正常化し、兄弟民族である2カ国の信頼と善隣関係を回復すべく、それぞれが自ら負った義務を厳格に遵守するよう期待を表明した」と記されている。
加えて外務省は、ロシアは今後もキルギスとタジキスタンとの戦略的パートナーシップと同盟関係の原則に従い、このプロセスに必要なあらゆる協力を行っていくかまえだと付け加えた。
1日、キルギス国家安全保障委員会のカムチュベク・タシエフ議長は、タジキスタンのサイムミン・ヤチモフ国家保安委員会議長と協議を行った後、両国が紛争停止について合意に達したことを明らかにした。
キルギスとタジキスタンの国境では4月29日、両国の市民による小競り合いが発生し、これが軍事紛争へと発展した。キルギスとタジキスタンの国境部隊同士の衝突は6時間以上にわたって続き、両国合わせておよそ40人の死者と200人以上の負傷者を出した。4月29日、停戦合意に達し、各国が国境から軍部隊を撤退させたが、翌日、再び銃撃戦が発生、30日の夜になり、新たな和平合意が交わされた。
関連ニュース