プーチン大統領は英国駆逐艦の事件を挑発行為と呼び、これには英国だけでなく、米国も加わっていたと付け加えた。事件の一部始終は、ギリシャのクレタ島の空軍基地から飛び立った米空軍の偵察機がウォッチングしていた。
「これは政治的だ。なぜならこのわずか数日前にジュネーブでの会談が成立しているからだ。それではなぜこんな煽動を行う必要があったのか、何のためかという疑問がわく。それはロシア連邦への再編成を決めたクリミア住民の選択に敬意を払ってはいないことを強調するためだ」プーチン大統領はこう述べた。
ロシア国防省は6月23日、英海軍の駆逐艦「デフェンダー」がクリミア周辺で越境し、ケープフィオレント周辺でロシア水域内に3キロ侵入したと発表した。ロシアの国境巡視船は数度にわたる警告を行った後、警告射撃を行い、戦闘機SU-24もデフェンダーの進路に警告爆撃を行っている。
これに対し、英国は自国駆逐艦はウクライナの領海を平和裏に航行しており、誰に対しても射撃は行っていなかったにも関わらず、ロシアは「演習」を行ったとする声明を表した。ところが当時、デフェンダーに乗船していた英BBCの記者はデフェンダーが故意に国境を侵犯したことを認めている。