太陽電場は、太陽内部の熱核融合によって生成された熱の影響で水素原子が分離する際に形成される電子と陽子の相互作用によって発生する。
太陽圏の外層の方向に太陽表面から吹き出す太陽風は、電子と陽子、その他の粒子によって構成されている。
アイオワ大学の物理学者たちは、太陽探査機「パーカー・ソーラー・プローブ」が収集した新たなデータを分析した。同探査機は、太陽からわずか0.1天文単位まで初めて接近し、太陽の電場に関する新たなデータを入手した。
学者らは、飛び去る電子と戻ってくる電子の比率を評価し、これまで以上に正確に太陽電場のパラメータ、その幅及び構成を算出した。
論文の著者の1人、ジャスパー・ハレカス氏は「電子は逃げようとし、陽子はそれらを引き戻そうとする。これが電場だ。電場がなければ、すべての電子が離れることに集中して消えてしまうだろう。しかし、電場はすべての粒子を1つの等しい流れとして保っている」と述べている。
学者らは、今回の研究結果が、太陽風に関するより正確な認識をつくりだすことに期待している。太陽風は、時速数百万キロの速度で太陽から飛び去り、地球や太陽系のその他の惑星に吹きつけ、宇宙機の動作にも大きな影響を与えているプラズマの流れ。
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