レディ氏は免疫学者でスイス連邦工科大学チューリッヒ校の教授。同氏は、新型コロナウイルスの変異株「ベータ株」「ガンマ株」「デルタ株」に続く変異株は、来年2022年のパンデミックとの闘いを著しく複雑にすると主張している。
レディ氏は、昨年8月に南アフリカで確認された「ベータ株」と、9月にブラジルで最初に特定された「ガンマ株」は「変異を発展させ、それによって抗体の作用を部分的に回避することができる」と説明している。一方、「デルタ株」は全体的にはるかに感染力が強いが、「ベータ株」や「ガンマ株」のような変異を今のところ形成していない。しかし、「デルタ株」は抗体を回避する能力を持つ方向に向かっているという。
レディ氏は、ワクチンメーカーは新たな変異株にワクチンを迅速に対応させる必要があり、新しい症例の発見は加速化されなければならないと強調している。また同氏は、国民のワクチン接種率を大幅に上げる必要があると指摘している。
レディ氏は「おそらく、これ(コロナウイルス)は何年も続き、もしかしたら、私たちが死ぬまで続くかもしれない」と予測している。