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フェスティバルそれとも新型コロナ感染の温床―音楽フェスの状況に驚愕
フェスティバルそれとも新型コロナ感染の温床―音楽フェスの状況に驚愕
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新型コロナウイルス感染症パンデミック下で数千人規模の音楽フェスティバルを開催することは、観客にとって危険な企画のように思われるが、日本の愛知県常滑市で8月29日に開催された野外音楽フェスティバル「NAMIMONOGATARI... 2021年9月2日, Sputnik 日本
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何が起こったのか?日本では新型コロナの感染が拡大しているが、日本の音楽フェスティバルは今夏、ほぼ通常形式で開催された。日本の伝説的なロック・フェスティバル「フジロック・フェスティバル」の主催者は、参加者を危険から保護するため、すべての参加者に新型コロナウイルスのPCR検査を無料提供することを決めた。一方、2016年から2019年にかけて愛知県で開かれ、その後1年の休催を経て再び今年開催された「NAMIMONOGATARI」の主催者は、「収容人数の50%以下、かつ上限5000人」「来場者の消毒、検温、マスクの着用の義務」「歓声の禁止」「アルコール飲料の提供しない」などの必須要件を遵守せず、責任感に欠けるような行動をとった。フェスティバルは、愛知県に新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言が発令されている中で行われた。主催者は、緊急事態宣言が発令されても、フェスティバルを中止するのではなく、開催することを決めた。「NAMIMONOGATARI 2021」の状況が明らかになり、愛知県常滑市の伊藤たつや市長は8月30日、主催者に抗議した。伊藤市長は「国や県の要請、ガイドラインも全く守られていない、極めて悪質なイベントだった」と指摘した。フェスティバルの会場となった中部国際空港島の「AICHI SKY EXPO」を管理する愛知県の大村秀章知事も「今後スペースはお貸しできない。市町村にもやめてもらう」と怒りを露わにした。メディアやSNSでも怒りが溢れた。主催者は8月30日、公式サイトに謝罪文を掲載したが、議論は収まらなかった。主催者は、緊急事態宣言が愛知県に発令されたのはフェスティバルの前日であり、全ての準備が終わっていたため、フェスティバルを中止や延期にすることが「物理的にできなかった」と説明した。主催者はフェスティバル開催までの経緯について以下のように発表した。「今年の3月に開催を発表し、開催に向けて準備をしておりました。準備が進んでいく中、8月18日までの10日前までの時点で、今年の開催が可能な事、過度な飲酒でなければお酒の提供も可能という状態で愛知県から話を頂き、10日前から会場の設営に入りました。そして、その日から常滑市が蔓延防止重点処置地域に指定され、人数制限が5000人へと縮小されました。その時点でチケット販売が5000枚を超えていた為、愛知県の指示に従い、8月20日でまずチケット販売を終了し、毎年行ってた子供向けプロジェクトの中止を決めました。その時点で売れているチケット枚数に関しては入場可能という指示も同時に頂きました。この時点で酒類の販売の自粛要請も頂いていましたが一部キャンセルできない物を販売しますと愛知県担当者に報告をし、過度の飲酒にならない様、お一人様二杯までとし、アルコールはアルコールチケットで販売をし杯数の管理をしていました。」また主催者は「大規模な音楽イベントの感染予防対策に対する認識の甘さが全国の皆様に多大なご心配をかけてしまった事を心より深く反省致しております」と謝罪した。「イベント当日は8000人を超える観客が来場し、ソーシャルディスタンスは守られず、常に密な状態になってしまった」という。「フロア地面には1メートル間隔のソーシャルディスタンスシールも貼っていた」が、効果がなかったようだ。感染防止対策として、酒類の販売も自粛するよう要請があったが、販売されていたことがわかった。フェスティバルに出演した8人組ヒップホップ・クルー・BAD HOPは、自身らが手掛けるビールを提供したことを明かにした。BAD HOP は「NAMIMONOGATARIでの酒類販売について運営側からBAD HOPのビールを売りたいから買い取らせて欲しいと相談され商品を提供したのは事実です。開催当日1人2本までなら販売可能と運営側から説明があり、様々な種類のお酒が販売される中で販売に協力しました」と説明した。「NAMIMONOGATARI 2021」をめぐっては、主催者と出演者に怒りが向けられた。フェスティバルに出演したラッパーのZeebraとAK-69はツイッターで謝罪した。Zeebraは「国民の皆さんに多大なご心配とご迷惑をお掛けした事、ヒップホップシーンを牽引する立場として責任を感じてます。誠に申し訳ありませんでした」と謝罪した。またBAD HOPは、横浜アリーナで9月1日、2日に予定していた公演を延期した。行動は言葉より重要謝罪はされたが、今回の出来事は人々に大きな印象を残した。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、5万枚以上のチケットが完売していた人気グループ「EXILE」や「perfume」の公演が当日中止になったことを指摘する人もいた。また「一番あり得ないのは、この期に及んで他県から来ている客、マスクしてない客、酒飲んでる客 ここら辺は、コロナ感染しても自宅療養でお願いしたい。」という意見もあった。さらに「こういう開催しちゃうとそういう人たちの努力も無駄にしちゃう。本当にありえない。参加者よりも圧倒的に主催者が悪い。このコロナ禍で開催する準備が足りなさすぎる。」や「どっかが損害賠償でも請求しない限り、対策しなくてもイベント実行して、後から問題になったら謝りゃいいになりますね。」というコメントを寄せる人たちもいた。
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フェスティバルそれとも新型コロナ感染の温床―音楽フェスの状況に驚愕
新型コロナウイルス感染症パンデミック下で数千人規模の音楽フェスティバルを開催することは、観客にとって危険な企画のように思われるが、日本の愛知県常滑市で8月29日に開催された野外音楽フェスティバル「NAMIMONOGATARI 2021(波物語2021)」の主催者にとっては大失態となった。フェスティバルの新型コロナウイルス感染防止対策が不十分と批判が殺到し、これに県や市などの自治体も加わり、主催者側は謝罪した。しかし、状況を改善するためには言葉だけで足りるのだろうか?
日本では新型コロナの感染が拡大しているが、日本の音楽フェスティバルは今夏、ほぼ通常形式で開催された。日本の伝説的なロック・フェスティバル「フジロック・フェスティバル」の主催者は、参加者を危険から保護するため、すべての参加者に新型コロナウイルスのPCR検査を無料提供することを決めた。
一方、2016年から2019年にかけて愛知県で開かれ、その後1年の休催を経て再び今年開催された「NAMIMONOGATARI」の主催者は、「収容人数の50%以下、かつ上限5000人」「来場者の消毒、検温、マスクの着用の義務」「歓声の禁止」「アルコール飲料の提供しない」などの必須要件を遵守せず、責任感に欠けるような行動をとった。
フェスティバルは、愛知県に新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言が発令されている中で行われた。主催者は、緊急事態宣言が発令されても、フェスティバルを中止するのではなく、開催することを決めた。
「NAMIMONOGATARI 2021」の状況が明らかになり、愛知県常滑市の伊藤たつや市長は8月30日、主催者に抗議した。伊藤市長は「国や県の要請、ガイドラインも全く守られていない、極めて悪質なイベントだった」と指摘した。
フェスティバルの会場となった中部国際空港島の「AICHI SKY EXPO」を管理する愛知県の大村秀章知事も「今後スペースはお貸しできない。市町村にもやめてもらう」と怒りを露わにした。メディアやSNSでも怒りが溢れた。主催者は8月30日、公式サイトに謝罪文を掲載したが、議論は収まらなかった。主催者は、緊急事態宣言が愛知県に発令されたのはフェスティバルの前日であり、全ての準備が終わっていたため、フェスティバルを中止や延期にすることが「物理的にできなかった」と説明した。
主催者はフェスティバル開催までの経緯について以下のように発表した。
「今年の3月に開催を発表し、開催に向けて準備をしておりました。準備が進んでいく中、8月18日までの10日前までの時点で、今年の開催が可能な事、過度な飲酒でなければお酒の提供も可能という状態で愛知県から話を頂き、10日前から会場の設営に入りました。そして、その日から常滑市が蔓延防止重点処置地域に指定され、人数制限が5000人へと縮小されました。その時点でチケット販売が5000枚を超えていた為、愛知県の指示に従い、8月20日でまずチケット販売を終了し、毎年行ってた子供向けプロジェクトの中止を決めました。その時点で売れているチケット枚数に関しては入場可能という指示も同時に頂きました。この時点で酒類の販売の自粛要請も頂いていましたが一部キャンセルできない物を販売しますと愛知県担当者に報告をし、過度の飲酒にならない様、お一人様二杯までとし、アルコールはアルコールチケットで販売をし杯数の管理をしていました。」
また主催者は「大規模な音楽イベントの感染予防対策に対する認識の甘さが全国の皆様に多大なご心配をかけてしまった事を心より深く反省致しております」と謝罪した。「イベント当日は8000人を超える観客が来場し、ソーシャルディスタンスは守られず、常に密な状態になってしまった」という。「フロア地面には1メートル間隔のソーシャルディスタンスシールも貼っていた」が、効果がなかったようだ。
感染防止対策として、酒類の販売も自粛するよう要請があったが、販売されていたことがわかった。フェスティバルに出演した8人組ヒップホップ・クルー・BAD HOPは、自身らが手掛けるビールを提供したことを明かにした。BAD HOP は「NAMIMONOGATARIでの酒類販売について運営側からBAD HOPのビールを売りたいから買い取らせて欲しいと相談され商品を提供したのは事実です。開催当日1人2本までなら販売可能と運営側から説明があり、様々な種類のお酒が販売される中で販売に協力しました」と
説明した。
「NAMIMONOGATARI 2021」をめぐっては、
主催者と出演者に怒りが向けられた。フェスティバルに出演したラッパーのZeebraとAK-69はツイッターで謝罪した。Zeebraは「国民の皆さんに多大なご心配とご迷惑をお掛けした事、ヒップホップシーンを牽引する立場として責任を感じてます。誠に申し訳ありませんでした」と謝罪した。またBAD HOPは、横浜アリーナで9月1日、2日に予定していた公演を延期した。
謝罪はされたが、今回の出来事は人々に大きな印象を残した。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、5万枚以上のチケットが完売していた人気グループ「EXILE」や「perfume」の公演が当日中止になったことを指摘する人もいた。また「一番あり得ないのは、この期に及んで他県から来ている客、マスクしてない客、酒飲んでる客 ここら辺は、コロナ感染しても自宅療養でお願いしたい。」という
意見もあった。
さらに「こういう開催しちゃうとそういう人たちの努力も無駄にしちゃう。本当にありえない。参加者よりも圧倒的に主催者が悪い。このコロナ禍で開催する準備が足りなさすぎる。」や「どっかが損害賠償でも請求しない限り、対策しなくてもイベント実行して、後から問題になったら謝りゃいいになりますね。」というコメントを寄せる人たちもいた。