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「まるでイカゲーム」 ―北京五輪の特徴とは?
「まるでイカゲーム」 ―北京五輪の特徴とは?
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... 2022年2月5日, Sputnik 日本
2022-02-05T16:22+0900
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「今回の五輪はまるで『イカゲーム』」中国でのオリンピック大会は、より感染力の強い新型コロナの新たな変異株オミクロンの感染拡大の中での開催となった。五輪に出場する外国人アスリートと関係者らの入国によるリスクを最小限にするため、中国では空港、競技場、トレーニング施設、オリンピック村などを網羅するいわゆる「バブル方式」が作られた。またオリンピック村には18の医療施設に、200人の医療従事者を24時間体制で配置される。一方、中国の政策、「ウイグル人への人権侵害」により、9カ国がオリンピック2022の外交的ボイコットを表明した。外交的ボイコットを決めたのは、豪州、ベルギー、英国、デンマーク、カナダ、コソボ、リトアニア、米国、日本。しかし、このボイコットは、選手には影響はない。さらにオーストリア、インド、オランダ、ニュージーランド、スウェーデンの5カ国の公式代表団が、新型コロナの感染予防を理由に参加を断念した。また、世界95カ国から参加する3,000人の選手に対しては、毎日PCR検査が行われ、特別アプリでの報告と表彰式以外でのマスク着用が義務付けられていた。しかし、出場選手の数は、新型コロナの検査で陽性の判定が出たことにより、選手団が北京入りする前に減少。ロシア、ノルウェー、米国などの国で、出場選手の数が予定よりも少なくなった。女子ホッケーのロシア代表チームのキャプテンを務めるアンナ・ショーヒナ選手は、こうした状況を、「今回のオリンピックは『イカゲーム』みたいなもの。どんどん人が脱落していっています」と評している。競技が行われる場所大会は北京、張家口、延慶にある15の競技場で行われる。大会開催に向け、ボブスレー、スキー会場、ジャンプ台が特別に建設されたが、会場のほとんどはそれ以前に作られていたものである。伝説的な会場である5万4,700人収容の首都体育館は、1968年に開館したものだが、2001年に改修工事が行われた。今回はこの会場では、フィギュアスケート、ショートトラックの競技が行われる。スピードスケート競技は、オリンピックパークに新設された通称「アイスリボン」で知られる会場を使って行われる。ホッケーの試合は国家体育館と五棵松体育館が会場となる。どちらの会場も、2008年の北京五輪の際に建設されたものである。張家口(北京から180キロ)の高度1700〜1800メートルの会場では、スキー、バイアスロン、ノルディック複合、スキージャンプ、フリースタイルスキーの競技が行われる。万里の長城の中でももっとも人気の部分である八達嶺長城がある延慶(北京から75キロ)では、ボブスレー、リュージュ、スケルトンなどのそり競技とアルペンスキー競技が行われる。北京五輪ではあわせて15競技、109種目でメダルが争われる。メダルの名前は「同心」で、中国語で「心を一つに団結する」という意味が込められている。デザインは古代の翡翠の同心円ペンダントを基礎にしている。そしてメダリストに贈られるビクトリーブーケに今回初めて、生花ではなく、カシミア糸を編んで作ったブーケが使われる。長期間保存できるもので、サステイナブルの意味合いが込められている。注目の選手は?五輪3連覇を狙うフィギュアスケートの羽生結弦はまだ北京入りしておらず、少なくとも、団体戦のショートプログラムには出場しないことを意味しており、個人戦に集中するものと見られる。団体戦は2月4日にすでにスタートしている。ミカエラ・シフリン(米国)は最近のアルペンスキーのスター選手。ソチ五輪、平昌五輪でメダルを獲得している。大会直前に新型コロナに感染したが、すでに回復し、大会に臨む。米国のショーン・ホワイト(35)は世界でもっとも有名な選手。スノーボードでオリンピックの金メダルを3度手にしている唯一の選手である。2018年の平昌大会の後、ホワイトは引退を表明したが、北京五輪を前に競技への復帰を決めている。高梨沙羅は、ワールド杯で男女合わせて単独歴代最多勝利を上げている女子スキージャンプ選手。ここ数年、不調が続いていたが、2021年2月、ワールド杯の3つの大会を制したほか、ドイツ・オーベストドロフで開催された世界選手権で2位となった。フィギュアスケート女子シングルの若手ロシア人選手、カミラ・ワリエワ、アンナ・シェルバコワ、アレクサンドラ・トルソワは金メダル争いの候補者と目されている。このうち誰が金メダルを獲得するのかに大きな注目が集まる。フィギュアスケートで、アシュリー・ケインと組んでペアに出場するティモシー・ルデュクは、冬季五輪史上初のノンバイナリー(男性とも女性とも認識していない)アスリートとなる。
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北京五輪, 北京五輪 コロナ, 北京五輪 新型コロナウイルス
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「まるでイカゲーム」 ―北京五輪の特徴とは?
2月4日、収容数9万1,000人の北京国家体育場(「鳥の巣」)では、第24回冬季五輪の開会式が執り行われた。100分にわたる壮大なセレモニーを会場で直接見ることができたのは、開会式の参加者、その指導者、公式代表団のメンバー、そして招待された関係者のみで、それ以外の人々は、最近日本で開催された東京五輪と同様、テレビ中継で観ることとなった。2週間にわたる競技が行われた後、同じくこの会場で閉幕式が行われ、その後、オリンピック旗は2026年の冬季五輪が開催されるイタリアのミラノとコルティナ・ダンペッツォへと引き継がれる。
中国でのオリンピック大会は、より感染力の強い新型コロナの新たな変異株オミクロンの感染拡大の中での開催となった。五輪に出場する外国人アスリートと関係者らの入国によるリスクを最小限にするため、中国では空港、競技場、トレーニング施設、オリンピック村などを網羅するいわゆる「バブル方式」が作られた。またオリンピック村には18の医療施設に、200人の医療従事者を24時間体制で配置される。
一方、中国の政策、「ウイグル人への人権侵害」により、9カ国が
オリンピック2022の外交的ボイコットを表明した。
外交的ボイコットを決めたのは、豪州、ベルギー、英国、デンマーク、カナダ、コソボ、リトアニア、米国、日本。しかし、このボイコットは、選手には影響はない。さらにオーストリア、インド、オランダ、ニュージーランド、スウェーデンの5カ国の公式代表団が、新型コロナの感染予防を理由に参加を断念した。また、世界95カ国から参加する3,000人の選手に対しては、毎日PCR検査が行われ、特別アプリでの報告と表彰式以外でのマスク着用が義務付けられていた。しかし、出場選手の数は、新型コロナの検査で陽性の判定が出たことにより、選手団が北京入りする前に減少。ロシア、ノルウェー、米国などの国で、出場選手の数が予定よりも少なくなった。女子ホッケーのロシア代表チームのキャプテンを務めるアンナ・ショーヒナ選手は、こうした状況を、「今回のオリンピックは『イカゲーム』みたいなもの。どんどん人が脱落していっています」と評している。
大会は北京、張家口、延慶にある15の競技場で行われる。大会開催に向け、ボブスレー、スキー会場、ジャンプ台が特別に建設されたが、会場のほとんどはそれ以前に作られていたものである。伝説的な会場である5万4,700人収容の首都体育館は、1968年に開館したものだが、2001年に改修工事が行われた。今回はこの会場では、フィギュアスケート、ショートトラックの競技が行われる。スピードスケート競技は、オリンピックパークに新設された通称「アイスリボン」で知られる会場を使って行われる。ホッケーの試合は国家体育館と五棵松体育館が会場となる。どちらの会場も、2008年の北京五輪の際に建設されたものである。張家口(北京から180キロ)の高度1700〜1800メートルの会場では、スキー、バイアスロン、ノルディック複合、スキージャンプ、フリースタイルスキーの競技が行われる。万里の長城の中でももっとも人気の部分である八達嶺長城がある延慶(北京から75キロ)では、ボブスレー、リュージュ、スケルトンなどのそり競技とアルペンスキー競技が行われる。
北京五輪ではあわせて15競技、109種目でメダルが争われる。メダルの名前は「同心」で、中国語で「心を一つに団結する」という意味が込められている。デザインは古代の翡翠の同心円ペンダントを基礎にしている。そしてメダリストに贈られるビクトリーブーケに今回初めて、生花ではなく、カシミア糸を編んで作ったブーケが使われる。長期間保存できるもので、サステイナブルの意味合いが込められている。
五輪3連覇を狙うフィギュアスケートの
羽生結弦はまだ北京入りしておらず、少なくとも、団体戦のショートプログラムには出場しないことを意味しており、個人戦に集中するものと見られる。団体戦は2月4日にすでにスタートしている。
ミカエラ・シフリン(米国)は最近のアルペンスキーのスター選手。ソチ五輪、平昌五輪でメダルを獲得している。大会直前に新型コロナに感染したが、すでに回復し、大会に臨む。
米国のショーン・ホワイト(35)は世界でもっとも有名な選手。スノーボードでオリンピックの金メダルを3度手にしている唯一の選手である。2018年の平昌大会の後、ホワイトは引退を表明したが、北京五輪を前に競技への復帰を決めている。
高梨沙羅は、ワールド杯で男女合わせて単独歴代最多勝利を上げている女子スキージャンプ選手。ここ数年、不調が続いていたが、2021年2月、ワールド杯の3つの大会を制したほか、ドイツ・オーベストドロフで開催された世界選手権で2位となった。
フィギュアスケート女子シングルの若手ロシア人選手、
カミラ・ワリエワ、アンナ・シェルバコワ、アレクサンドラ・トルソワは金メダル争いの候補者と目されている。このうち誰が金メダルを獲得するのかに大きな注目が集まる。
フィギュアスケートで、アシュリー・ケインと組んでペアに出場するティモシー・ルデュクは、冬季五輪史上初のノンバイナリー(男性とも女性とも認識していない)アスリートとなる。