ハーグ国際刑事裁判所、ロシアに対するウクライナの訴訟を受理
2022年2月28日, 11:04 (更新: 2022年4月27日, 22:55)
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オランダ・ハーグの国際刑事裁判所は、ジェノサイドについてロシアを提訴するためにウクライナから申立てがあったことを確認した。この訴訟で、ウクライナは、ロシアが主張するルガンスクおよびドネツク地域での虐殺行為を否定している。
国際刑事裁判所が公開した声明には「ウクライナは、2022年2月26日、国際司法裁判所でロシアに対し提訴するための申請を行った。集団殺害罪の防止および処罰に関する1948年の条約(ジェノサイド条約)の解釈、適用、履行にめぐる内容だ」と述べられている。
申し出の中でウクライナは、とりわけ「ロシア連邦は、ウクライナのルハンシク州およびドネツク州で虐殺行為が行われたと偽りの主張をし、これに基づいて、いわゆる『ドネツク人民共和国』および『ルガンスク人民共和国』を承認していると主張した。その後、ウクライナに対する『特殊軍事作戦』を発表し、実行した」と主張している。裁判所で述べられたところによると、ウクライナはそのような大量虐殺が行われたことを断固として否定している。
また、ウクライナ政府は申し出の中で、ロシアを「ウクライナにおける大量虐殺の計画行為」で非難し、ロシアは「ウクライナ国籍の人々を故意に殺害し、ウクライナ人の身体的保全に深刻な被害を与えている」と主張している。
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は21日、ウクライナ東部のドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国を承認する大統領令に署名した。プーチン大統領はテレビ演説の中で、世界は、砲撃や民間人の殺害、封鎖が止まない日はないというドンバスの悲劇や大量虐殺に気づかないようにしていると述べた。プーチン大統領は24日、ウクライナ東部ドンバスを守るための特殊軍事作戦を決定したと発表。プーチン氏はロシア国民向けのテレビ演説で「現在の状況は、我々に決定的かつ迅速な行動をとることを要している。ドンバス地域の2つの共和国は、ロシアに支援を求めた」と述べた。プーチン氏によると、流血の全責任はウクライナ政権の良心が負う。プーチン氏はウクライナ軍に対し、ウクライナ当局の罪深い命令を実行せず、「武器を置いて家に帰るよう」呼びかけた。
ロシア国防省は24日、ロシア軍はウクライナの都市に砲撃や空爆を行っておらず、軍事インフラを精密兵器で攻撃していると発表した。 同省は、「ウクライナ軍の軍事インフラ、防空施設、軍事飛行場、ウクライナ陸軍航空隊が高度な精密兵器で使用不能となっている」と発表。 また同省は、一般市民を全く脅かしていないと断言した。
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