米国の同盟国には優先性、反対する国々には新たな連合?

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アジア地図 - Sputnik 日本, 1920, 07.06.2022
最近行われたバイデン米大統領の日本訪問は、日米両国にとっても、また米国が主導する国際的な西側の連合にとっても非常に重要なものとなった。というのも、米国は現在、精力的に同盟関係の強化に努めているからである。そして岸田政権も、疑いなく、米国とのパートナー関係によって然るべき配当を受け取れることを期待し、どんなことがあろうと、米国の誠実な同盟国でありつつけようとしている。

日本が手にする「配当」は何より高い

まさにそうだと指摘するのは、ロシア科学アカデミー極東研究所日本研究センターの主任研究員オレグ・カザコフ氏である。
「米国との協力関係から得られる『配当』の中には、日本が、自国のイメージづくりに重要な意味を持つものとして希望している国連安保理常任理事国入りに対する米国からの支援が含まれます。しかし、それ以外の潜在的な協力の中には、第二次世界大戦の結果生まれた機関である国連の憲章の見直しなど、さらに重要な意義を持つ可能性もあります。ご存じのように、国連における主要な役割を担っているのは、戦争に勝利した国々です。しかし、現在、経済的な要素に基づいて、国連のあり方を変えようという動きがあります。大雑把に言えば、「たくさんお金を出す人が、規則を作る」ということです。もしも米国がこの提案を支持すれば、国連内部に、実際、この原則にしたがって、この国際機関の改革の原則を見直すことを強く求める国々の連合が形成される可能性があります」
カザコフ氏は、このような国連改革は、第二次世界大戦の結果の一種の「崩壊」を意味するものであり、米国とその同盟国がこのような国際関係の礎となるような機関で新たな秩序を確立しようとするものだとの見方を示している。
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軍事政治同盟という意味においては、米国と日本の利益も合致する。それは、何よりも中国に対抗するための利益である。

中国の弱体化を「目標」に据える米国と日本

バイデン大統領のアジア諸国歴訪は、事実上、中国に対抗する「すべての前線」での連合の強化を目的としたものであったとカザコフ氏は付け加えている。

「米国と日本は中国を主な経済面の競争相手であり、潜在的な軍事上の敵であると考えています。ですから米国は、積極的に、信頼できる反中連合の構築を推し進めています。しかも、台湾をめぐる情勢の「不安定化」は、単なる口実です。なぜなら米大統領府は、国際舞台における中国との対立をすでにまったくすべての分野に拡げているからです。つまり、よりグローバルに、覇権を目指しているのです。しかも、この対立はウクライナ情勢によって、急激に強化されました。ウクライナは、米国と日本を、武力による政治問題の解決という一例と捉えるようになっています。一方で、日本にとって、このような方法による現状変更は、自国の安全にとってまったく受け入れられないものです。1945年以降、日本はあらゆる係争問題(ロシアとの領土問題を含め)をめぐって、専ら外交交渉だけを行ってきたのです」

つまり、日本は「自国の方」に引き寄せるために、すべての国との対話の中で、外交、投資、ハイテクといった「ソフト・パワー」だけを用いてきたのである。
それゆえ、現在の世界情勢において、ウクライナで力による現状変更の試みが行われたことは、日本の政治家の間できわめてネガティブな反応を引き起こしている。

その影響は実際には値しないものを含め、すべてのことに波及している

そしてロシアの国益という見地から言っても、これはロシアにとって非常にネガティブなファクターである。露日関係はまさに「崩壊」し、近い将来、改善されるような兆候も見受けられない。
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オレグ・カザコフ氏は、逆に状況は悪化するばかりであると指摘する。
「ロシアは非常に厳しい状況に置かれています。というのも、以前は、(米国からの圧力はあったものの)対露制裁に関して、日本は中立的な国だとみなすことができたわけですが、それが、今やそうした状況もすっかり変わってしまったからです」
カザコフ氏は、ロシアには非常に多くの親日派がいると指摘している。日本に対し、とてもよい感情を持ち、日本と日本の文化を心から愛する人がたくさんいる。そうした人々は何年もかけて露日の関係を作り上げ、発展させてきたが、現在こうした人々も非常に困難な状況に置かれている。なぜなら、これまでに作り上げられた多くの関係も、せめて「文化面」で良い雰囲気を作りつつ、発展させることはできないからである。そしてこのように損害を受けるにまったく値しない露日関係への影響が、対露制裁のもっとも深刻な打撃であるとカザコフ氏は締めくくっている。
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