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スプートニクの記者が見たドンバスの現状:ロシア国籍取得センターに行列、住民投票の準備
スプートニクの記者が見たドンバスの現状:ロシア国籍取得センターに行列、住民投票の準備
Sputnik 日本
特別軍事作戦で解放されたドンバスの各地域では、ロシアのパスポート取得に対する高い関心が見てとれる。開設されたパスポート発行センターには行列ができている。複数の地域では、今後の行方を決めるための住民投票の準備が行われている。 2022年7月20日, Sputnik 日本
2022-07-20T04:42+0900
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特別軍事作戦でロシアと同盟軍が制圧したドンバスの各地域では、平和な生活が徐々に回復しつつあり、住民も戻り始めている。ヘルソン州に続いて、ザポロジエ州でもロシア国籍取得センターが複数開設された。ロシアのプーチン大統領はこれまでに、ドネツクとルガンスクで、ロシアのパスポート取得手続きを簡素化した。ウクライナ危機から8年間で合計70万人以上にパスポートが発給された。現在、パスポートの発給は特別軍事作戦と並行して行われている。ロシアのパスポートを取得するために行列ができるロシア国防省のツアーで私たちが訪れたメリトポリでは、国籍取得センターが毎日平均20〜30人にパスポートを発行している。メリトポリの街頭は賑わっているように見えた。ウクライナ軍が強固な「防衛線」を築く間もなくメリトポリを去ったからだ。市内では教育機関や医療機関が通常通り開いている。学校の建物は追加予算で改修され、授業はウクライナ語でも行われている。このほか、新しい政党の設立も進んでいる。ロシア国籍取得の申請書を提出するためにセンターを訪れるのは、中高年の人ばかりではない。若者も訪れている。センターに来た市民は、ロシアのパスポートを取得するのを心待ちにしていたと語った。アナパ出身のナデージダさんは「私はロシアで生まれたので、ロシアに関連することは私にとって、とても大切で貴重です」と話し、ロシアのパスポート取得申請書を提出した後、「これで、教育も医療も無料になります。以前は全部そうだったのに、いつの間にか無料じゃなくなっていましたから」と強調した。メリトポリに住むニーナ・セルゲエヴナさんは、この4ヶ月間、常に爆撃にさらされていたと言い、「やっと平和になりました。なにもかも素晴らしいです」と話した。ニーナ・セルゲエヴナさんはベラルーシ生まれの80歳。母親はベラルーシ人で、父親はロシア人だが、彼女自身は生まれも育ちもメリトポリだ。ニーナ・セルゲエヴナさんは「ここから出て行こうと思ったことはなく、出て行くつもりもありません。ここが私の家なんです」と話した。「私たちはコソボの二の舞にはならない。この地域の未来は住民投票で決める」私たち国際メディアツアーのグループは、メリトポリでザポロジエ州軍事行政府長のエヴゲーニー・バリツキー氏と面会した。バリツキー氏によると、州内の労働組合と社会団体のイニシアチブで秋の初めに住民投票が予定されているという。バリツキー氏は、住民投票も行われないままNATOによって事実上ユーゴスラビアが解体されたときのコソボを例に挙げ、「私たちは住民が意思表明できなかったコソボの二の舞にはなりません。私たちは誠実で透明な住民投票を行い、住民が望むことを実現します」と話した。バリツキー氏によると、ザポロジエ州は共和国を設立したり、クリミアの一部になることは目標にしていないという。バリツキー氏は「住民投票で住民に問うのは、簡単な質問ひとつだけです。ロシアの一部になることを望むか否かです」と話した。「過激な民族主義がウクライナを「病人」にしてしまった」バリツキー氏は、極端な民族主義がウクライナに致命的な影響を及ぼし、国家体制を毒してダメにしてしまったと言う。バリツキー氏は、ザポロジエ州で電気、水道、ガスの供給を意図的に止めたキエフ政権の行動をジェノサイドと呼び、次のように話した。バリツキー氏の言葉は、ウクライナ側の弾圧への対応として、多民族国家であるロシアの一部になることを望むザポロジエ州の住民の意向を反映している。今回、一緒にドンバスに行った欧州メディアのジャーナリストの言葉を最後に引用したい。この地域の状況を端的にまとめる形で、彼は次のように言った。
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ドンバス, ウクライナ, オピニオン, スプートニク
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スプートニクの記者が見たドンバスの現状:ロシア国籍取得センターに行列、住民投票の準備
2022年7月20日, 04:42 (更新: 2022年7月20日, 19:23) 独占記事
特別軍事作戦で解放されたドンバスの各地域では、ロシアのパスポート取得に対する高い関心が見てとれる。開設されたパスポート発行センターには行列ができている。複数の地域では、今後の行方を決めるための住民投票の準備が行われている。
特別軍事作戦でロシアと同盟軍が制圧したドンバスの各地域では、平和な生活が徐々に回復しつつあり、住民も戻り始めている。ヘルソン州に続いて、ザポロジエ州でもロシア国籍取得センターが複数開設された。ロシアのプーチン大統領はこれまでに、ドネツクとルガンスクで、ロシアのパスポート取得手続きを簡素化した。ウクライナ危機から8年間で合計70万人以上にパスポートが発給された。現在、パスポートの発給は特別軍事作戦と並行して行われている。
ロシア国防省のツアーで私たちが訪れたメリトポリでは、国籍取得センターが毎日平均20〜30人にパスポートを発行している。メリトポリの街頭は賑わっているように見えた。ウクライナ軍が強固な「防衛線」を築く間もなくメリトポリを去ったからだ。市内では教育機関や医療機関が通常通り開いている。学校の建物は追加予算で改修され、授業はウクライナ語でも行われている。このほか、新しい政党の設立も進んでいる。
ロシア国籍取得の申請書を提出するためにセンターを訪れるのは、中高年の人ばかりではない。若者も訪れている。センターに来た市民は、ロシアのパスポートを取得するのを心待ちにしていたと語った。アナパ出身のナデージダさんは「私はロシアで生まれたので、ロシアに関連することは私にとって、とても大切で貴重です」と話し、ロシアのパスポート取得申請書を提出した後、「これで、教育も医療も無料になります。以前は全部そうだったのに、いつの間にか無料じゃなくなっていましたから」と強調した。
メリトポリに住むニーナ・セルゲエヴナさんは、この4ヶ月間、常に爆撃にさらされていたと言い、「やっと平和になりました。なにもかも素晴らしいです」と話した。ニーナ・セルゲエヴナさんはベラルーシ生まれの80歳。母親はベラルーシ人で、父親はロシア人だが、彼女自身は生まれも育ちもメリトポリだ。ニーナ・セルゲエヴナさんは「ここから出て行こうと思ったことはなく、出て行くつもりもありません。ここが私の家なんです」と話した。
「私たちはコソボの二の舞にはならない。この地域の未来は住民投票で決める」
私たち国際メディアツアーのグループは、メリトポリでザポロジエ州軍事行政府長のエヴゲーニー・バリツキー氏と面会した。バリツキー氏によると、州内の労働組合と社会団体のイニシアチブで秋の初めに住民投票が予定されているという。バリツキー氏は、住民投票も行われないままNATOによって事実上ユーゴスラビアが解体されたときのコソボを例に挙げ、「私たちは住民が意思表明できなかったコソボの二の舞にはなりません。私たちは誠実で透明な住民投票を行い、住民が望むことを実現します」と話した。バリツキー氏によると、ザポロジエ州は共和国を設立したり、クリミアの一部になることは目標にしていないという。バリツキー氏は「住民投票で住民に問うのは、簡単な質問ひとつだけです。ロシアの一部になることを望むか否かです」と話した。
「過激な民族主義がウクライナを「病人」にしてしまった」
バリツキー氏は、極端な民族主義がウクライナに致命的な影響を及ぼし、国家体制を毒してダメにしてしまったと言う。バリツキー氏は、ザポロジエ州で電気、水道、ガスの供給を意図的に止めたキエフ政権の行動をジェノサイドと呼び、次のように話した。
「ウクライナ政権側からのこうした圧力があっても、私たちはバンデーラ主義者たちの前にひざまずくことはありません。バンデーラが私たちの英雄になることはないのです。私たちとっての英雄は、祖国を守る人です。私たちはウクライナ人であり続けますが、ロシアの一部になることを望んでいます」
バリツキー氏の言葉は、ウクライナ側の弾圧への対応として、多民族国家であるロシアの一部になることを望むザポロジエ州の住民の意向を反映している。
今回、一緒にドンバスに行った欧州メディアのジャーナリストの言葉を最後に引用したい。この地域の状況を端的にまとめる形で、彼は次のように言った。
「最終的に、ロシアの民が住むところにロシアはある」