タリバン政権発足から1年: 重要な約束は果たされた

© 写真 : National Resistance Press Office アフガニスタン
アフガニスタン - Sputnik 日本, 1920, 16.08.2022
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独占記事
ロシアのドミトリー・ジルノフ駐アフガニスタン大使は、「スプートニク」の独占インタビューで、アフガニスタンのタリバン政権は逃れることのできない現実であり、彼らは軍事力ではなく、政治的勢力として社会全体の支持を勝ち取ることを学ばなければならないと語った。そして、タリバンはこの道において第一歩を踏み出した。タリバンはもはや外界を脅かすことはない。

アフガニスタン人は敵を許さないが、友人には感謝する

ジルノフ大使は、タリバン政権発足から1年でアフガニスタンの生活がどのように変化したかを語り、アフガニスタンの状況はまだ安全とは言えないが、テロは徐々に少なくなっていると指摘した。ジルノフ大使は、アフガニスタン人について、自尊心の高い人々だと強調した。彼らは敵による侮辱は許さないが、支援に対する感謝の気持ちは持っているという。ジルノフ大使によると、ロシアはこれまで常に困っている人たちを支援し、今後も不幸に見舞われた人たちへの支援を行う。そしてアフガニスタン人はこれを高く評価しているという。一方、アフガニスタンの一般の人たちの頭の中から、同国の災難に対する米国人の罪を消すことはできないという。それはまず第一に、米連邦捜査局(FBI)の刑務所におけるアフガニスタン人への残酷な拷問だ。ジルノフ大使は、タリバンのシラジュディン・ハッカーニ野戦指揮官の話を語った。米国人は、ハッカーニ指揮官を刑務所で飢えさせようとした。より入念な拷問とするために、ハッカーニ指揮官と一緒に監房に入れられた犬にはたくさんの餌が与えられた。しかし翌日、ハッカーニ指揮官が先に犬の餌を食べるまで、犬は餌に触れようともしなかったという。米国人はどうやったらハッカーニ指揮官の意思をくじくことができるのかわからなかったため、犬は独房から撤去された。
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ロシアはアフガニスタンとの経済関係を発展させている

ジルノフ大使は、タリバンの政権掌握後に米国がアフガニスタンの外貨準備を盗み、アフガニスタンの人道状況がさらに悪化したことにも言及した。現在、アフガニスタンの家庭は、家があり、子どもたちのために昼食に数枚のフラットブレッドを手に入れることができれば、自分たちは幸せだと考えている。臨時収入は幸運だ。ジルノフ大使によると、最も苦しんでいるのは、米国と北大西洋条約機構(NATO)がアフガニスタンで20年間にわたって行った戦争の未亡人。黒衣をまとった彼らは毎朝パン屋の近くに集まり、お腹をすかせた子どもたちのためにパンを恵んでくれと頼む。
ジルノフ大使は、ロシアにとってテロ撲滅は優先事項だと強調した。タリバンは、妥協せずにテロと戦う決意を表明している。一方、ジルノフ大使によると、戦争ですべてを失った人たちにとって人生は無意味なものとなり、アフガニスタンにはそのような人たちが大勢いる。アフガニスタンで活動を続けるダーイシュ(IS、イスラム国)のテロリストの一員として引き入れられているのは、絶望に陥った貧しい人たちだ。ジルノフ大使は、アフガニスタン人は貧困ゆえに大麻栽培にも手を染めていると指摘した。ロシアはこれを理解し、アフガニスタンとの貿易および経済関係を発展させるために努力している。これは、アフガニスタンの人道状況の改善に役立ち、テロリストの地下活動と麻薬産業との戦いを加速させる。ロシア企業は、鉄鋼生産用のアフガニスタン産鉱石、インフラ、建設プロジェクトにすでに関心を示しており、2022年6 月にはアフガニスタン商工会議所の上層部がサンクトペテルブルグ国際経済フォーラムに出席した。
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世界はいつタリバン政権を承認するのか?

ジルノフ大使によると、タリバンは国際的に承認されることを目指しているが、ロシアはタリバンがどのように国を統治しているかについて依然として多くの疑問を抱いている。大使は、タリバンが正式な政権として認められるための第一歩は、アフガニスタンの主要な民族集団と政治集団のすべてが国の統治に完全に参加することができる真に包括的な政府の設立になる可能性があると述べた。一方、ジルノフ大使は、包括的な政府の下では、各人が私利私欲に走り、アフガニスタンの改革が止まる可能性があると考えている。大使は、タリバンが「他人」を信頼することを学ぶまでには長い時間がかかるとの見方を示している。
ジルノフ大使によると、アフガニスタンの一部の人たちにとってタリバンは信仰の戦士、愛国者であり、他の人たちにとっては、井戸に座ってそこから空の一部分のみを見ている進歩に反対する人たちだ。大使は、タリバンの清教徒的なイスラム教は、特に女性の権利に関して、アフガニスタンを破壊し、踏みにじった20年間にわたる西側による占領への感情的な反応であり、自分たちのパターンに従った米国人による乱暴かつ無礼なアフガニスタン再建のアンチテーゼだとの見方を示している。ジルノフ大使によると、ロシアはタリバンがアフガニスタンの社会生活の幅の広さや多様性に気づくのを手助けする必要があると考えている。タリバンは時間の経過とともに、「別」という概念は「悪い」という意味ではないことを理解しなければならない。ジルノフ大使は、アフガニスタンではすべてがいかに困難であるかを考慮して、組織的で忍耐強く、調和のとれた作業が必要であり、ロシア大使館はこれに取り組んでいると述べた。
2022年6月にアフガニスタンで発生した地震を受けて、日本は被災者支援のために緊急援助を行うことを決定した。
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