ベトナムは日本にとって、なぜ投資魅力が高いのか

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Flag of Vietnam - Sputnik 日本, 1920, 21.09.2022
多くの日本企業はベトナムへの投資拡大を計画している。日本の実業界は今、ベトナムを米国に次いで魅力的な投資先として挙げている。この発言は、9月17日、ベトナムの首都ハノイで開催された「Overcoming Challenges, Seizing Opportunities, Cooperation for Development」会議の席でJETROの中島 丈雄ハノイ事務所長が行ったもの。会議の議長は同国のファム・ミン・チン首相が務めた。
中島氏によると、2022年上半期は日本からの直接投資は減少したにもかかわらず、日本の最大の投資先の中でベトナムは2021年に59%以上、今年は45%以上と目覚ましい伸びを見せている。この数値はASEAN諸国の中では最高値。JETROの2021年度の調査結果では、ベトナムで展開中の日本企業の55%が事業拡大を計画しており、より付加価値の高い食物生産に力を入れるとしている。また、JETROがこれとは別に日本の1700社以上の企業を対象に行った調査では、ベトナムは投資魅力度においてアメリカに次いで第2位という結果が出ている。
半導体 - Sputnik 日本, 1920, 14.09.2022
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JETROの佐々木伸彦理事長は今年5月、The World and Việt Nam 誌からの取材にベトナムに進出する日本企業の数は増えており、現在約2000社に達していると述べていた。日本のベトナム投資は4935のプロジェクトに総額645億ドル(9兆2904億円)に及んでいる。佐々木氏によれば、現在、ベトナムは日本にとって第3位の輸出市場であり、日本はベトナムにとって第4位の輸出市場となっている。
ファム・ミン・チン首相は9月14日、ベトナムを実務訪問中の国際協力銀行(JBIC)の林信光代表取締役総裁を招き、会談で様々な分野で堅実な成長を促すために、ベトナムは投資を呼び込む構えだと指摘した。中でもイノベーション、科学、技術、サプライチェーンの多様化、グリーン成長、デジタル変革、再生可能エネルギー関連機器開発などの領域が特に強調されている。
ファム・ミン・チン首相はJBICにさらに、ベトナムの金融政策の策定に助言を行うよう提案した。これに対して林総裁は、マクロ経済の安定を維持しようとするベトナムの努力を高く評価し、ベトナムは日本の投資家にとって魅力が高いとして、JBICはベトナムと協力する用意があると表明した。
国立サンクトペテルブルク大学付属ホーチミン研究所のウラジーミル・コロトフ所長は、スプートニクからの取材に次のように語っている。
「ベトナムの競争優位性は、経済・消費セクターのダイナミックな成長、比較的低い労働コスト、若い層の人口の多さ、中産階級の形成、集権的計画経済から市場経済への段階的移行、外国投資家に対する障壁の除去、政治システムの安定性だ。政治体制の安定、投資環境の透明性と予測可能性、経済のより多くの分野が外国資本のために徐々に開放されていること、法的基盤の改善、これらすべてが外国人投資家にとって非常に有益だ。 加えて25歳から54歳までの年齢層が人口の約45%を占め、15歳から24歳が17.8%を占めるなど、ベトナムは若い国だ。人口増加も約1億人あたり年間100万人以上ある。 そして、ベトナムは優秀な学生を日本、米国、オーストラリア、ロシアなどに留学させている。特に日本は、これまで数万人を超えるベトナムの留学生や技術研修生を受け入れてきた。彼らは帰国後、日本の経験を伝える人となり、日本企業に就職することも多い。日本では人件費が非常に高い。一方でベトナムでは、外国のビジネスの経験を取り入れることは、外国人嫌いの一切ない健全な愛国心とうまくミックスしている。ベトナムは製造のグローバル・チェーンへの統合を積極的に進めており、これを特に日本の大手自動車メーカーなど、多国籍企業の進出が後押ししている」
コロトフ氏は、最近、ベトナムへの外資を促すもう一つの大きな要因が現れたと指摘する。

「米国は企業の中国からの撤退を後押ししている。 またサムスン、インテル、アップルなどの大企業が上記の理由からリスクヘッジを行い、中国での事業を縮小し、ベトナムを選んでいるという例もある。米国は1975年、自らベトナムに貿易禁止令を出し、その状態は20年間も続いた。 それが2016年、武器禁輸も解除。 2021年の米国とベトナムの貿易高は1110億ドルを超えた。そして、米国はベトナムにとって最大の貿易・投資相手国の一つとなった。しかもベトナムの対米貿易は黒字であり、ベトナムの対中貿易で中国が黒字であることとバランスが取れている。ベトナムは中国との間にスプラトリー群島とパラセル諸島の領有権問題を抱えている。また、ベトナム人は、米国がベトナムで戦争を行ったことも忘れてはいない。それでも国と国の間には愛も友情もない。あるのは利害関係であり、ビジネスにおいてもその利害はほぼ同じく当てはまる」

海外からの直接投資流入が年平均GDP比5%とアジアでは最大のベトナムを、世界の論説員らは「上昇しつつある星」と呼び、将来的にはアジアの一部の国々の成長を凌駕することもありうると見ている。この国はまた、世界的なパンデミックや厳しい検疫の中にあっても対外経済活動を活発に行い、プラスの成長を維持することのできた数少ない国に数えられる。2022年1月~8月の輸出入総額は4976億4000万ドル(71兆6790億円)に達した。一方、輸出は17.3%増、輸入は13.6%増となった。また、内需の力強い回復も成長に寄与しており、特にサービス業が伸びている。様々な予測では、2022年のベトナムのGDP成長率は5.5%から6.7%。これはベトナム型の開発モデルが堅実性が高いことを物語っている。
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