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ウクライナ、攻撃受け長距離ミサイル供与を要請も G7は及び腰
ウクライナ、攻撃受け長距離ミサイル供与を要請も G7は及び腰
Sputnik 日本
... 2022年10月12日, Sputnik 日本
2022-10-12T07:21+0900
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米政治外交専門誌「Foreign Policy」によると、ロシア軍によるウクライナ各地の軍やエネルギー関連インフラへの攻撃を受け、ウクライナは射程約300キロの地対地ミサイル「ATACMS(エイタクムス)」の供与解禁を求める書簡を米側に送った。米側はこれまでに多連装ロケット砲「HIMARS(ハイマース)」を供与しているが、その射程は約80キロとなっている。ハイマースは敵の前線の部隊や前線に近い街などの攻撃には成果を発揮するものの、遠く離れた補給拠点や軍事インフラを叩くには不十分だ。エイタクムスの射程はハイマースの約4倍でより効果的に攻撃ができるため、ゼレンスキー大統領はこうした長距離攻撃兵器を喉から手が出るほど欲しがっているのだ。だが、これまでバイデン政権はロシア領内の奥深くを攻撃できる米製兵器をウクライナに与えた場合、北大西洋条約機構(NATO)とロシアの直接戦争に発展しかねないとして、供与を渋ってきた経緯がある。ドイツのオラフ・ショルツ首相も、同様の理由でウクライナに主力戦車を引き渡すつもりはないと表明している。ロシア打倒に躍起になっている西側諸国の首脳陣でさえ、殊に攻撃兵器の供与に関しては及び腰だ。日本の岸田文雄首相を含むG7の首脳らは11日、ウクライナへの攻撃を受けて緊急の電話会談を開催した。発表された共同声明では軍事支援の継続に言及しているが、ここでも具体的な内容は全く示せていない。お決まりのロシア批判やウクライナ支援におけるG7の連帯を表明する象徴的なものにとどまった。また、米国家安全保障会議のジョン・カービー戦略広報調整官は同日、米国はロシアとの紛争を欲していないと明言。これまで通りウクライナに派兵することはないとしている。一方でカービー調整官はウクライナへの防空ミサイルシステム「NASAMS(ナサムス)」の供与を加速させると強調。ナサムスの射程は25キロで、ハイマースやエイタクムスとは違い基本的には敵のロケットの迎撃などに使う「守り」に特化した兵器だ。このため、米国としては供与のハードルが低い。だが、ナサムスの供与は7月には発表されていたのに未だに実現していない。米紙「ワシントンポスト」も、「米国政府が比較的長い供与のプロセスを変更するという動きはみられない」としている。ウクライナ側は日本の自衛隊でも運用しているパトリオットミサイルなどその他の防空システムも求めているというが、NATOの備蓄不足やウクライナ軍に運用方法を教える必要性など課題は山積しており、一朝一夕には実現しそうにない。ウクライナを本気で助けるでもなく、ロシアとの建設的な対話を拒みいたずらに紛争を長引かせようとする西側諸国の態度は今後も変わらないだろう。関連ニュース
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ロシア, ウクライナ, 米国, 軍事, 国際, g7
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ウクライナ、攻撃受け長距離ミサイル供与を要請も G7は及び腰
2022年10月12日, 07:21 (更新: 2022年10月12日, 08:05) 10日以降、ウクライナ各地の軍やエネルギー関連インフラへの攻撃を受け、同国のウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、米国に長距離ミサイルの供給を要請した。だが、ジョー・バイデン政権はロシアとの緊張激化を避けるため、長距離攻撃兵器の拙速な供与には踏み出せないでいる。11日、主要7カ国(G7)も緊急の首脳会談を行い、ウクライナへの支援継続で一致したものの、具体的な支援策は何も打ち出せていない。
米政治外交専門誌「Foreign Policy」によると、ロシア軍によるウクライナ各地の軍やエネルギー関連インフラへの攻撃を受け、ウクライナは射程約300キロの地対地ミサイル
「ATACMS(エイタクムス)」の供与解禁を求める書簡を米側に送った。
米側はこれまでに多連装ロケット砲「HIMARS(ハイマース)」を供与しているが、その射程は約80キロとなっている。ハイマースは敵の前線の部隊や前線に近い街などの攻撃には成果を発揮するものの、遠く離れた補給拠点や軍事インフラを叩くには不十分だ。エイタクムスの射程はハイマースの約4倍でより効果的に攻撃ができるため、ゼレンスキー大統領はこうした長距離攻撃兵器を喉から手が出るほど欲しがっているのだ。
だが、これまでバイデン政権はロシア領内の奥深くを攻撃できる米製兵器をウクライナに与えた場合、北大西洋条約機構(NATO)とロシアの直接戦争に発展しかねないとして、供与を渋ってきた経緯がある。ドイツの
オラフ・ショルツ首相も、同様の理由でウクライナに主力戦車を引き渡すつもりはないと表明している。ロシア打倒に躍起になっている西側諸国の首脳陣でさえ、殊に攻撃兵器の供与に関しては及び腰だ。
日本の岸田文雄首相を含むG7の首脳らは11日、ウクライナへの攻撃を受けて緊急の電話会談を開催した。発表された共同声明では軍事支援の継続に言及しているが、ここでも具体的な内容は全く示せていない。お決まりのロシア批判やウクライナ支援におけるG7の連帯を表明する象徴的なものにとどまった。
また、米国家安全保障会議のジョン・カービー戦略広報調整官は同日、米国はロシアとの紛争を欲していないと明言。これまで通りウクライナに派兵することはないとしている。
「我々のこの問題に対する立場は変わらない。誰もこの紛争が核戦争に発展する事態は望んでおらず、そのための理由も見当たらない」
一方でカービー調整官はウクライナへの防空ミサイルシステム「NASAMS(ナサムス)」の供与を加速させると強調。ナサムスの射程は25キロで、ハイマースやエイタクムスとは違い基本的には敵のロケットの迎撃などに使う「守り」に特化した兵器だ。このため、米国としては供与のハードルが低い。
だが、ナサムスの供与は7月には発表されていたのに未だに実現していない。米紙「ワシントンポスト」も、「米国政府が比較的長い
供与のプロセスを変更するという動きはみられない」としている。
ウクライナ側は日本の自衛隊でも運用しているパトリオットミサイルなどその他の防空システムも求めているというが、NATOの備蓄不足やウクライナ軍に運用方法を教える必要性など課題は山積しており、一朝一夕には実現しそうにない。
ウクライナを本気で助けるでもなく、ロシアとの建設的な対話を拒みいたずらに紛争を長引かせようとする西側諸国の態度は今後も変わらないだろう。