飲み会断り解雇の男性、裁判で「つまらない奴でいる権利」勝ち取る 仏パリ

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裁判 - Sputnik 日本, 1920, 27.11.2022
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仏パリに住む男性が裁判を通じて、職場で「つまらない人間」でいる権利を勝ち取った。この男性は雇用側の求める「同僚と飲みに行く」のを断り、非公式な交流時間が少なかった。英紙デイリー・メールが伝えた。
男性が勤めていた「Cubik Partners」社は「明るい」チーム構築アプローチを採用。同社幹部は、勤務時間後に社員らでパブに行くことを奨励している。しかし社員の1人(名は明かされていない)はこのようなチーム構築に参加せず、同僚との定期的な飲み会には顔を出さなかった。同社は2015年、役職に不適合との理由で男性の解雇を決定。男性は「つまらない人間」であると非難された。会社幹部は、この男性が人の話を聞くのが下手で一緒に仕事をしにくいと判断した。
男性は雇用側を相手取り裁判を起こし勝訴。パリ破毀院(最高裁判所)は、男性が飲み会を拒否する権利があるとの判決を下し、企業に対し元社員である男性への2900ユーロ(約42万円)の支払いを命じた。裁判所の決定によると、男性はプライベートな生活の尊重と尊厳に対する基本的権利を 持っており、企業行事に参加しないという表現の自由を実現したことになる。
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企業は社員に対し、セミナーや、アルコールの過剰摂取で終わるプライベートな金曜日の飲み会への参加を強要する権利を持たない。裁判所は、会社がプライバシーを侵害し、屈辱的で押しつけがましい慣行をしていたと判断した。このような慣行には性行為模倣、セミナー時に同僚とベッドを 共用する、あだ名の仕様、オフィスに誇張・歪曲した写真を貼るなどが該当する。
元社員の男性は会社側にさらに損害賠償として45万9400ユーロ(約6640万円)を請求。裁判所は次回の法廷でこれを判定する。
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