【視点】北朝鮮はドローンのテストを行うと同時に韓国の防空システムの有効性を確認した

© AP Photo / Ahn Young-joon北朝鮮のドローン(無人機)
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北朝鮮のドローン(無人機)が韓国の領空を侵犯したことをめぐり、ロシアの軍事専門家のアレクセイ・レオンコフ氏はスプートニク通信に、北朝鮮は自国で開発したドローンのテストを行うと同時に韓国の防空システムの有効性を確認していたが、ドローンが制御不能となり韓国空域に侵入したと語った。
26日、北朝鮮のドローン5機が韓国空域に侵入した。うち1機は首都ソウル近くまで飛来した。韓国軍は戦闘機やヘリコプターなどを緊急発進させ、7時間にわたって追跡したものの、北朝鮮のドローンを撃墜することはできなかった。また 緊急発進した韓国軍の軽攻撃機「KA-1」が墜落した。原因は不明。
レオンコフ氏は、北朝鮮軍は「南北間の国境付近を飛行」させるためにドローンを飛ばした可能性があるとの見方を示している。

「有人機はもちろん防空システムにはるかに気づかれやすい。また北朝鮮はおそらく米国の『パトリオット』がサウジアラビアでフーシ派のドローンに上手く対応できなかったことを知っていた(編注:2019年にイエメンのフーシ派がサウジアラビアにある石油施設をドローンで攻撃した)。北朝鮮はこの情報を持っており、韓国の防空システムをテストしたと思われる」

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一方、レオンコフ氏は、何らかの理由でドローンが制御不能となり、韓国へ奥深く侵入したとの見方を示している。

「北朝鮮がこれまでに無人機開発の主要国とみなされたことはなかったが、彼らはトレンドに従って自分たちの力で独自の航空機を製造している。トラブルまたは電子戦機器の作動で制御不能になった可能性がある」

レオンコフ氏は、今回の状況は陸上の韓国の防空システムがドローンの飛来に対応する用意が整っていないことを強調したと指摘した。これは尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領率いる韓国軍なども認めた。聯合ニュースによると、尹氏は軍の監視・偵察能力の強化や、計画しているドローン部隊創設の加速、ステルス無人機の導入なども約束した。
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