露産石油を輸出する「影の艦隊」 G7の制裁開始後に600隻

© AFP 2023 / Christophe Simonタンカー
タンカー - Sputnik 日本, 1920, 04.02.2023
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昨年12月の主要7カ国(G7)や欧州連合(EU)によるロシア産石油の禁輸措置・上限価格設定以降、露産石油を世界各地に輸送する「影の艦隊」が600隻に増加している。米メディア「ブルームバーグ」が国際原油取引企業「Trafigura」の分析をもとに伝えている。これは記録的な数値で、同じく西側諸国の制裁下にあるイランやベネズエラとは比較にならない量だという。
EUは2022年12月5日、海上輸送される露産石油の禁輸措置を導入。同日、日本を含むG7や豪州も露産石油に対する上限価格措置の適用を開始した。2023年2月5日からはG7やEUは露産石油製品にも上限価格を導入する。
ブルームバーグは次のように指摘している。

「ロシアの石油を世界の様々な地域に運ぶ『影の艦隊』は、600隻にまで増大している。400隻が原油用タンカーで、世界全体の2割にあたる。200隻は石油製品用で世界全体の7パーセントに上る」

原油 - Sputnik 日本, 1920, 02.02.2023
原油価格上限設定へのロシアの対抗措置 G7やEUを待ち受ける制限とは
この「影の艦隊」のおかげで、ロシアはEUの禁輸措置の影響を回避するばかりか、石油製品にかけられる上限価格の効果も避けることができる。この結果、ロシアの対抗措置も相まって上限価格を設定した国向けの石油製品は4~5割値上がりする可能性もある。
G7、EU、豪州が5日から導入するロシア産石油製品に対する上限価格は、プレミアムを上乗せして取引されるものは1バレル=100ドルに設定され、割引価格で販売されるものは1バレル=45ドルに設定される。
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