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【図説】劣化ウラン弾とは何か?
【図説】劣化ウラン弾とは何か?
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英国は先日、核芯に劣化ウランを使用した砲弾を戦車「チャレンジャー」とともにウクライナに供与する計画を発表した。劣化ウラン弾とは何か、その健康への危険性、世界の歴史における劣化ウラン弾の使用例についてスプートニク通信がお伝えする。 2023年3月23日, Sputnik 日本
2023-03-23T16:55+0900
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核芯に劣化ウランを使用した砲弾は、弾頭の直径と初速度が従来のものとは異なり、時速6120キロ以上に達する可能性がある。弾芯の比重が大きいため、はるかに高い貫通力を持つ。またより高温であるため、戦車が爆発する可能性が高くなる。健康への危険性劣化ウラン弾は「汚い爆弾」よりも放射能は弱いが、高い毒性と発がん性を有している。劣化ウランの主な問題は、砲弾の爆発で生じた粉塵を吸い込むことだと考えられている。衝撃や爆発によって酸化ウランが発生し、理論的にはその場所を汚染したり、気道から体内に入るおそれがあるため、健康に影響を及ぼす危険性がある。劣化ウラン弾の使用例:徹甲弾で劣化ウランを最初に使用したのはナチス・ドイツ。高密度タングステンの不足時に代用された。1970年代には米国も新型の対ソ連戦車を念頭に開発に取り組んだ。現在は米国製戦車「エイブラムス」の弾薬としても採用されており、ドイツ製戦車「レオパルト2」や英国製戦車「チャレンジャー2」でも劣化ウラン弾が使われる可能性がある。米軍は1991年の「砂漠の嵐作戦」、ユーゴスラビア空爆、2003年のイラク攻撃などで劣化ウラン弾を使用した。劣化ウラン弾の使用によってユーゴスラビアの一部が汚染され、その後、セルビアでがんが急増した。劣化ウラン弾が使用されてから最初の10年間で約3万人ががんを発症したが、英国は無害だと主張している。ロシア外務省のザハロワ報道官は、劣化ウラン弾の使用は使用対象地域の住民に対するジェノサイド(虐殺)であるとの考えを示した。なぜなら劣化ウラン弾が使用される地域に住んでいたり、またはその近くにいるすべての人が、しかるべき放射線量を浴びることになるからだ。
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【図説】劣化ウラン弾とは何か?
2023年3月23日, 16:55 (更新: 2023年3月27日, 15:34) 英国は先日、核芯に劣化ウランを使用した砲弾を戦車「チャレンジャー」とともにウクライナに供与する計画を発表した。劣化ウラン弾とは何か、その健康への危険性、世界の歴史における劣化ウラン弾の使用例についてスプートニク通信がお伝えする。
核芯に劣化ウランを使用した砲弾は、弾頭の直径と初速度が従来のものとは異なり、時速6120キロ以上に達する可能性がある。弾芯の比重が大きいため、はるかに高い貫通力を持つ。またより高温であるため、戦車が爆発する可能性が高くなる。
劣化ウラン弾は「
汚い爆弾」よりも放射能は弱いが、高い毒性と発がん性を有している。
劣化ウランの主な問題は、砲弾の爆発で生じた粉塵を吸い込むことだと考えられている。衝撃や爆発によって酸化ウランが発生し、理論的にはその場所を汚染したり、気道から体内に入るおそれがあるため、健康に影響を及ぼす危険性がある。
徹甲弾で劣化ウランを最初に使用したのはナチス・ドイツ
。高密度タングステンの不足時に代用された。1970年代には米国も新型の対ソ連戦車を念頭に開発に取り組んだ。現在は米国製戦車「エイブラムス」の弾薬としても採用されており、ドイツ製戦車「レオパルト2」や英国製戦車「チャレンジャー2」でも劣化ウラン弾が使われる可能性がある。米軍は1991年の「
砂漠の嵐作戦」、
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2003年のイラク攻撃などで劣化ウラン弾を使用した。劣化ウラン弾の使用によってユーゴスラビアの一部が汚染され、その後、セルビアでがんが急増した。劣化ウラン弾が使用されてから最初の10年間で約3万人ががんを発症したが、英国は無害だと主張している。
ロシア外務省の
ザハロワ報道官は、劣化ウラン弾の使用は使用対象地域の住民に対するジェノサイド(虐殺)であるとの考えを示した。なぜなら劣化ウラン弾が使用される地域に住んでいたり、またはその近くにいるすべての人が、しかるべき放射線量を浴びることになるからだ。