【まとめ】日銀の黒田総裁が退任会見「デフレではなくなった」

© AP Photo / Eugene Hoshiko日銀の黒田総裁
日銀の黒田総裁 - Sputnik 日本, 1920, 07.04.2023
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8日に任期を迎える日銀の黒田総裁は7日、退任を前に記者会見を開いた。この会見で黒田氏は、自身が実施した大規模な金融緩和を振り返り、「物価が持続的に下落するデフレではなくなった」と評価する一方で、2%の物価安定の実現に至らなかった点については「残念だ」と述べた。
黒田総裁は記者会見の冒頭で10年間にわたって推進してきた大規模金融緩和策を振り返り、「物価が持続的に下落するデフレではなくなった」と成果を強調した。自らの政策運営については「適切だった」と総括した。物価上昇2%の目標を達成できなかった理由としては、「デフレ慣行が根強く残っていた」ことを挙げた。一方、「賃金が上がらないという慣行は変わりつつある」と指摘した。
黒田氏は「非伝統的金融政策は十分効果があった」と強調した。これまで実施してきた非伝統的金融政策について、「理論的、実証的な評価はこれから行われることだと思う」と指摘し、一方「日本ではデフレではない状況になり、欧米の場合も長く続いた所謂『グローバルフィナンシャルクライシス』を克服したという面では、非伝統的金融政策は十分効果があった。これはほとんどの世界中の経済学者が認めているところだ」と述べた。
黒田総裁は大規模金融緩和について「さまざまな効果を上げている」と指摘し、「これまでの政策運営は適切なものだった」との考えを示した。黒田氏は「長きにわたるデフレの経験から賃金や物価が上がらないことを前提とした考え方や慣行、いわゆる『ノルム』が根強く残っていたことが影響し、2%の物価安定の目標の持続的、安定的な実現までは至らなかった点は残念だ」と述べた上で、「労働需給の面では賃金が上がりやすい状況になりつつある。また、物価上昇を賃金に反映させる動きが広がりを見せている」とし、「物価安定の目標の持続的、安定的な実現に向けて着実に歩みを進めたということは言えると思う。大規模な金融緩和はさまざまな効果をあげてきており、これまでの政策運営は適切なものだったっと考えている」と述べた。
黒田総裁は欧米での銀行破綻に端を発した金融不安の日本への波及について、「基本的に日本の金融システムは頑健で安定している」ため、あまり考える必要はないとの見方を示した。日本の金融機関は「極めて充実した資本基盤と十分な流動性」と「金利が相応に上昇するといったストレスに対しても十分な体制」を備えているとした。
日本政府は7日、日銀新総裁に経済学者で元日銀審議委員の植田和男氏を任命する人事を閣議決定した。発令は9日付で任期は5年。これよりも前の2月、植田氏は参議院で行われた所信聴取と質疑で、金融緩和の継続が必要だという考えを示した。
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