核の冬さながら カムチャッカの火山噴火後、何が危ない?

シベルチ火山の噴火 - Sputnik 日本, 1920, 13.04.2023
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ロシア極東カムチャッカ半島にあるシベルチ火山が噴火し、大量の火山灰を吹き上げた。これだけ激しく、大量の降灰が記録されたのは59年ぶりで、カムチャッカ北東部のいくつかの集落は灰の厚い層に覆われている。地質鉱物学博士で火山学者のパーヴェル・プレチョフ氏によれば、火山学者たちは、シベルチ火山の噴火がもたらす危険な影響は降灰だけにとどまらないと考えている。

特異な火山配置

カムチャッカ半島の火山群は割合頻繁に噴火している。例えばシベルチ火山が最近、噴火したのは2008年から2016年にかけてだが、その前は2001年から2003年に噴火活動があった。プレチョフ氏はカムチャッカ半島の火山群の火山活動が非常に活発なのは火山の特殊な配置によると説明している。実は今回噴火しているシベルチ、ベズイミアニ、クリュチェフスカヤの3山はユーラシアプレートと北米プレートの2つが重なる境界線上にあり、さらにカムチャッカ火山弧とアリューシャン火山弧の接点に乗っかっている。

核の冬に似た状況

2023年4月7日、ベズイミアニ山で強力な噴火が始まり、噴煙柱は上空10~12キロの高さまで達した。火山の斜面で作業していた科学者たちは、小石の落下をともなう強い降灰に見舞われた。3日後の4月10日には、隣のシベルチ火山も覚醒。激しい勢いで放出された火山灰と火山ガスは上空15―20キロの高さに達した。
ロシア極東カムチャッカのシベルチ火山 - Sputnik 日本, 1920, 12.04.2023
永遠に続く脅威 世界で最も危険な10の火山
空は灰の雲に覆われ、真夜中にような闇に包まれた。火山学者のプレチョフ氏はまるで核の冬を想起させる光景だと語っている。灰の雲は火山灰の噴出地点から500キロ離れた場所までの空を覆っており、その範囲はさらに広がり続けている。プレチョフ氏は、シベルチの噴火によって深刻な冷却現象を引き起こすことはないものの、地球全体の気温を10分の1度下げることはありうると見ている。

ポンペイさながら

カムチャッカの火山は種類としてはイタリアのヴェスヴィオ火山に類似し、噴火は爆発のように起こり、その際に膨大な量の灰や瓦礫が噴出される。
プレチョフ氏の説明によれば、これらの火山から出る溶岩は粘性が高いため、流出した溶岩の中に火山ガスが蓄積され、それが最終的に溶岩内部の圧力で爆発し、その際に火山灰や瓦礫と一緒に放出されてしまう。西暦79年にヴェスヴィオ火山が噴火したとき、古代都市ポンペイとヘルクラネウムは高温の火山ガスにまかれ、火山灰、火砕流に飲み込まれて消滅してしまった。それでもプレチョフ氏は、カムチャッカの集落は古代ローマ都市のような運命をたどらず、カムチャッカの住民は防護マスクを着用することで命と健康を守ることができるとし、その理由としてシベルチはヴェスヴィオ火山に比べ、人口密集地からはるかに離れた場所にあり、マグマもヴェスヴィオ火山ほど多量の有毒ガスを含んでいないと説明している。
スプートニクは11日午前1時(日本時間10日午後10時)に発生したシベルチ火山の大規模噴火について詳しく説明している。
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