ロシア文化のキャンセルは大きな間違い 伊大統領

© Sputnik / Segery Guneev / メディアバンクへ移行セルジョ・マッタレッラ伊大統領
セルジョ・マッタレッラ伊大統領 - Sputnik 日本, 1920, 23.04.2023
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セルジョ・マッタレッラ伊大統領は、4月21日にコリエーレ・デラ・セラ紙から受けた取材に対して、ウクライナで特殊軍事作戦が開始された後、西側世界に「文化行事のプログラムからロシアの作品をキャンセルしたいという誘惑」がうまれたことを認めた。ただし、ロシアの文化は世界史の確固たる一角を成していることから、マッタレッラ伊大統領はこれをキャンセルするなど、大きな間違いだと強調した。
マッタレッラ大統領は、ロシア文学、ロシアの芸術をキャンセルすることは誤った、社会の精神生活の貧困化を招く行為であることから、これを知識人たちは支持していないと指摘している。マッタレッラ大統領は「拒否」や「キャンセル」から進歩は生まれず、社会の発展は他の文化に注意を傾ける姿勢なくしてありえないと断言している。こうした姿勢は常に開示性、興味、知識、比較、そしてとどのつまりは好奇心にあふれている。マッタレッラ大統領は「多極的な文化体験こそが様々な時代の結合組織を織り合わせることができ、その中で各人は自分を獲得し、理解することができる」と力説している。
エドガー・ドガの『ロシアの踊り子』作品 - Sputnik 日本, 1920, 14.02.2023
いかにしてドガの『ロシアの踊り子』は一瞬で『ウクライナのドレスを着た踊り子』になったのか
マッタレッラ大統領はコリエーレ・デラ・セラ紙に対し、2022年12月にミラノのスカラ座にかけられたオペラ『ボリス・ゴドゥノフ』の初演を聞きに行ったときの話を喜んで語った。これにはスカラ座での新シーズン明けに呼ばれたロシア人アーティストらが出演していた。だが、他の伊の政治家らはこうした大統領の見解には賛同していない。2022年3月、スカラ座は露マリインスキー劇場の主任指揮者、芸術監督、CEOであるヴァレリー・ゲルギエフ氏との長年にわたる協力関係を破棄した。2023年にはイタリアでは何人ものロシア人アーティストの出演がキャンセルとなった。そうした中にはロンドンのロイヤル・バレエ団の元プリンシパルで現在、セヴァストーポリ振付アカデミー(クリミア)の学長のセルゲイ・ポルーニン、第11回チャイコフスキー記念国際ピアノ・コンクールの優勝者で世界中の有名なコンクールの優勝を総なめにしてきたピアノのデニス・マツーエフの名前が挙げられている。国の支援を受けて撮影されたロシア映画も制裁の対象とされた。国立の美術館、博物館どうしの協力も文化相レベルのコンタクトも中止された。
ドイツのバイエルン国立歌劇場は、世界のソプラノ・オペラ歌手の最高峰のひとりのロシアのアンナ・ネトレプコと指揮者ワレリー・ゲルギエフとの協力関係を絶っている。
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