英国、核戦力の刷新進める 5年間で1.6兆円

© 写真 : Public Domain核ミサイルが搭載可能な英海軍のヴァンガード級潜水艦
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英国は今後5年間で90億ポンド(約1.6兆円)を投じて、核弾頭の刷新や潜水艦の近代化などを含む核戦力の強化を進める。18日に議会に提出された英国防省による報告書のなかで言及されている。
英国防省は報告書で、現在英国は2世代に1度の核戦力近代化の時期を迎えていると指摘。核ミサイルを搭載できる旧式のヴァンガード級潜水艦を、新しいドレッドノート級に置き換えるプロジェクトが進んでいるとしている。

「2030年代初頭に、ドレッドノート級の1番艦就航を見据えプロジェクトは進んでいる。また、効果的で確実な抑止力を維持するため核弾頭も刷新する」

こうした核戦力の更新のため、英国政府は今後2年間で30億ポンド(約5400億円)、その後3年間で追加で60億ポンド(約1兆800億円)の予算を割り当てる。対象には関連インフラの建設、潜水艦保守能力の近代化、研究機関の原子力技術プログラムの促進、就役中の潜水艦の維持なども含まれている。
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現在英国は約260発の核弾頭を保有しているとされる。運搬手段として採用されているのは潜水艦発射型弾道ミサイル「トライデント」で、4隻のヴァンガード級潜水艦が交代で常時配置についている。

米国でも進む核の近代化

核戦力の刷新をめぐっては、米国も今、核の三本柱(戦略爆撃機、弾道ミサイル搭載原子力潜水艦、地上発射型大陸間弾道ミサイル)の近代化を進めている。旧型の弾道ミサイル「ミニットマン3」を2030年夏までに開発中の「センチネル」に置き換えるほか、新型の戦略爆撃機「B21(レイダー)」の導入も急ぐ。
米メディアはこれまでに、ロシアが開発した最大射程1万1000キロの大陸間弾道ミサイル「RS28(サルマト)」の実験成功を受け、米核戦力の刷新の重要性を突き付けられたと報じていた。
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