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ロシアの研究チームが不治の脳腫瘍と闘う方法を発見
ロシアの研究チームが不治の脳腫瘍と闘う方法を発見
Sputnik 日本
悪性脳腫瘍の半分以上は膠芽腫(グリオブラストーマ)だ。今日、進行が早いこの病気は必然的に患者を死に追いやる。ロシアの研究チームは、癌細胞を破壊できる特殊なウイルスを使ってこの有効な治療法がない膠芽腫を治療することを提案した。研究チームが開発した薬は、すでに臨床試験の許可を得ている。 2023年8月1日, Sputnik 日本
2023-08-01T12:55+0900
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脳全体を冒す膠芽腫は脳と脊髄で発生し、文字通り2~3か月で増殖するため、早期発見のためのスクリーニングは存在しない。さらに頭痛、けいれん、運動障害、ふらつきといった膠芽腫の症状は、脳卒中の症状と混同されやすい。しかも、この悪性度が高い腫瘍が迅速に検出されたとしても、手術によって回復が保証されるわけではない。膠芽腫は局所的な腫瘍ではないからだ。ガン細胞は発生部位に集中せず、脳や脊髄の新しい領域にガン細胞が「まき散らされる」。がんに対するウイルス露サンクトペテルブルクの研究チームは、現在知られている膠芽腫に対する化学療法について、そのすべてが望ましい結果をもたらしていないということを納得するに至った。そして、この進行の早いがんと闘う唯一の可能な方法は、患者の体の防御力の活性化、すなわち免疫療法だという結論に達した。サンクトペテルブルクの研究チームは、患者の免疫系のT細胞に影響を与え、それにがん細胞を探し出して破壊するよう強制する腫瘍溶解性ウイルスを患者ごとに個別に選択する方法を習得した。言い換えれば、ロシアの研究チームは本物のがんワクチンを開発したということだ。このワクチンは天然痘ウイルスをベースにしており、研究チームはがん細胞以外の細胞内で増殖する能力を奪っている。現在、世界で承認されている腫瘍溶解性ウイルスをベースにした薬剤は、米国で悪性黒色腫を治療するために開発された「IMLYGIC」1つのみ。同様の腫瘍溶解性ウイルス製剤「デリタクト」は、悪性神経膠腫の治療薬として日本で2021年に条件および期限付きで承認された。スプートニク通信は先に、韓国の研究チームが3Dプリンターを初めてがん細胞を破壊する目的で使用することに成功したと報じた。関連ニュース
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ロシアの研究チームが不治の脳腫瘍と闘う方法を発見
悪性脳腫瘍の半分以上は膠芽腫(グリオブラストーマ)だ。今日、進行が早いこの病気は必然的に患者を死に追いやる。ロシアの研究チームは、癌細胞を破壊できる特殊なウイルスを使ってこの有効な治療法がない膠芽腫を治療することを提案した。研究チームが開発した薬は、すでに臨床試験の許可を得ている。
膠芽腫は脳と脊髄で発生し、文字通り2~3か月で増殖するため、早期発見のためのスクリーニングは存在しない。さらに頭痛、けいれん、運動障害、ふらつきといった膠芽腫の症状は、脳卒中の症状と混同されやすい。しかも、この悪性度が高い腫瘍が迅速に検出されたとしても、手術によって回復が保証されるわけではない。膠芽腫は局所的な腫瘍ではないからだ。ガン細胞は発生部位に集中せず、脳や脊髄の新しい領域にガン細胞が「まき散らされる」。
露サンクトペテルブルクの研究チームは、現在知られている膠芽腫に対する化学療法について、そのすべてが望ましい結果をもたらしていないということを納得するに至った。そして、この進行の早いがんと闘う唯一の可能な方法は、患者の体の防御力の活性化、すなわち免疫療法だという結論に達した。サンクトペテルブルクの研究チームは、患者の免疫系のT細胞に影響を与え、それにがん細胞を探し出して破壊するよう強制する腫瘍溶解性ウイルスを患者ごとに個別に選択する方法を習得した。言い換えれば、ロシアの研究チームは本物のがんワクチンを開発したということだ。このワクチンは天然痘ウイルスをベースにしており、研究チームはがん細胞以外の細胞内で増殖する能力を奪っている。
現在、世界で承認されている腫瘍溶解性ウイルスをベースにした薬剤は、米国で悪性黒色腫を治療するために開発された「IMLYGIC」1つのみ。同様の腫瘍溶解性ウイルス製剤「デリタクト」は、悪性神経膠腫の治療薬として日本で2021年に条件および期限付きで承認された。
スプートニク通信は先に、韓国の研究チームが3Dプリンターを初めて
がん細胞を破壊する目的で使用することに成功したと報じた。