【まとめ】麻生副総裁、蔡英文総統と会談 台湾有事の阻止で一致

© 写真 : Office of the President Republic of China(Taiwan)総統府で会談した麻生副総裁と蔡英文総統
総統府で会談した麻生副総裁と蔡英文総統 - Sputnik 日本, 1920, 08.08.2023
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台湾を訪問中の自民党の麻生太郎副総裁は8日、蔡英文(さい・えいぶん)総統と会談した。日台の連携強化を強調したほか、「台湾有事を起こさせない」ことで一致した。日台メディアが伝えた。一方、麻生副総裁からは中国への名指し批判も飛び出し、中国政府の反感を買いそうだ。
NHKなどによると、会談は台北市内の総統府で約1時間にわたり行われた。会談で両者は、台湾海峡の平和と安定を重視し、「台湾有事を起こさせない」との認識で一致した。
そのほか、会談の内容は次の通り。
麻生副総裁は「お互い困った時は助け合い、よいときは喜びを分かち合う日台関係でありたい」と伝えた
蔡総統は「日本は台湾の重要なパートナー」と述べた
日台の官民連携で強靭で安全なサプライチェーンを打ち立てることを期待した
台湾有事の際の日本人の退避についても議論した
一方、麻生副総裁は、来年1月に予定されている総統選の民進党候補者の頼清徳(らい・せいとく)副総統とも会談した。歯に衣着せぬ物言いで知られる麻生副総裁だが、今回も次のような中国を刺激するような発言をしている。

「総統選挙でちゃんとした人を選ばないと、急に中国と手を組んでもうけ話に走るというようなことになると台湾の存在が危なくなる。選挙結果は日本にとっても極めて大きな影響が出るので、蔡総統には『次の人を育ててもらいたい』と申し上げた」

麻生太郎
自民党副総裁、第92代内閣総理大臣
米兵士(アーカイブ) - Sputnik 日本, 1920, 18.07.2023
【視点】台湾有事に際し、日本は参戦不可避か
会談に先立って麻生副総裁は、インド太平洋地域の安全保障問題を議論する「ケタガラン・フォーラム」にも出席。ここでも中国を念頭に、台湾海峡の平和と安定には強い抑止力を機能させる必要があり、そのために日米や台湾には「戦う覚悟」が求められていると主張した。
中国は訪問するだけで「断固として抗議」しているのに、こうした好戦的ともとれる発言が相次ぐと中国の更なる反発は避けられない。TBSによると、自民党内部では「台湾に行くこと自体が抑止力になる」との声があがる一方で、「台湾に肩入れしすぎたら、間違いなく中国を刺激する」と日中関係の悪化を懸念する幹部もいるという。
麻生副総裁は7~9日の日程で台湾に滞在している。1972年の台湾との国交断絶以降、日本の与党ナンバー2が訪台するのは初めてで、現職自民幹部としては最高位となる。
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