豪国防相、核兵器は保有しないと宣言 原潜配備めぐり

© 写真 : Pat Hoelscher/Pool右からマールズ豪国防相、オースティン米国防長官、アルバニージー豪首相、ブリンケン米国務長官、ウォン豪外相
右からマールズ豪国防相、オースティン米国防長官、アルバニージー豪首相、ブリンケン米国務長官、ウォン豪外相 - Sputnik 日本, 1920, 18.08.2023
サイン
オーストラリア(豪州)は核不拡散条約(NPT)を遵守し、自国に核兵器を配備することはない。リチャード・マールズ国防相が与党・豪労働党の大会で宣言した。党大会では、AUKUS(豪英米)による豪州への原子力潜水艦の配備への党内の支持も得た。

2021年、豪米英の3カ国は新たな戦略的協力枠組み「AUKUS」を始動させた。2030年代中の豪州への原子力潜水艦配備に関わる技術協力などの協定が主となっているほか、超音速ミサイルの共同開発なども含まれている。原子力技術の供与計画に対し、ロシアや中国は将来的な豪州の核武装の懸念を指摘していた。

現地放送局「スカイニュース・オーストラリア」によると、党大会でマールズ国防相は次のように述べている。

「我々は核兵器の話をしているのではない。豪州はNPTにコミットし、条約で定められた義務を全て果たす。そして、国際原子力機関(IAEA)とも協力する。我が国の沿岸に核兵器を配備することはない」

リチャード・マールズ
オーストラリア国防大臣
AUKUSサミット - Sputnik 日本, 1920, 17.08.2023
【視点】ドミノ効果はインド太平洋地域での核軍拡競争を誘因
党大会で登壇したアンソニー・アルバニージー首相もIAEAとの協力を強調。一方で、原子力潜水艦の配備は安全保障上必至だと主張した。

「オーストラリアには潜水艦が必要だ。安全保障を真剣に考えているなら当然のことだ。検討の結果、豪州の将来には原潜が必須だという結論に達した」

アンソニー・アルバニージー
オーストラリア首相
原潜配備をめぐっては、多額のコストや主に中国との緊張激化への懸念から、党内や支持者の一部からも反対の声があがっていた。党大会でも激しい論戦が行われたが、全体としては支持を得られた。
関連ニュース
AUKUSは核不拡散体制を崩壊させる=北朝鮮専門家
【視点】節操のない米国の政策が日本の軍事的野望を加速する
ニュース一覧
0
コメント投稿には、
ログインまたは新規登録が必要です
loader
チャットで返信
Заголовок открываемого материала