https://sputniknews.jp/20230910/17047779.html
世界初 細胞をコントロールできるミクロボットが開発 がん治療に期待
世界初 細胞をコントロールできるミクロボットが開発 がん治療に期待
Sputnik 日本
ミュンヘン工科大学が世界で初めて、細胞の間を移動しながらその活動をコントロールするマイクロボットを開発した。研究成果はAdvanced Healthcare Materials誌(先端ヘルスケア誌)に掲載されている。 2023年9月10日, Sputnik 日本
2023-09-10T22:19+0900
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開発されたマイクロボット「TACSI」(Thermally Activated Cell-Signal Imaging、熱活性化細胞シグナルイメージングの頭文字)は丸く、厚さは30マイクロメートル。金ナノロッドと蛍光色素を含み、藻類由来の高分子材料に包まれている。想定ではこうしたレーザー誘導ボットは、細胞群の中を移動し、温度の変化を通じて細胞を刺激することができる。マイクロボットは「マイクロ流路チップ」をベースに製造されている。まず、チップの左側にある流路から生体材料が注入され、次に特殊成分を含有したオイルが15~60マイクロメートルの流路を通って上部と下部に加えられ、完成したロボットは右側から現れるという仕組み。TACSIマイクロロボットの場合、温度が上昇すると色の強度が低下する蛍光色素ローダミンBや、レーザー光の照射で60℃までに急速加熱ができる25~90ナノメートルの金ナノロッドなどの成分も添加される。対流のおかげで、ロボットは最高で毎秒65マイクロメートルの速度で動くことができる。実験では、マイクロボットTACSIを赤外線レーザーで加熱され、腎臓細胞に誘導された。その結果、細胞のイオン・チャンネルが特定の温度で開き、例えばカルシウムが細胞内に入ることが判明した。熱刺激は傷の治療や、高温で死滅するガン細胞との闘いに利用できる可能性がある。関連ニュース
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世界初 細胞をコントロールできるミクロボットが開発 がん治療に期待
ミュンヘン工科大学が世界で初めて、細胞の間を移動しながらその活動をコントロールするマイクロボットを開発した。研究成果はAdvanced Healthcare Materials誌(先端ヘルスケア誌)に掲載されている。
開発されたマイクロボット
「TACSI」(Thermally Activated Cell-Signal Imaging、熱活性化細胞シグナルイメージングの頭文字)は丸く、厚さは30マイクロメートル。金ナノロッドと蛍光色素を含み、藻類由来の高分子材料に包まれている。想定ではこうしたレーザー誘導ボットは、細胞群の中を移動し、温度の変化を通じて細胞を刺激することができる。
マイクロボットは「マイクロ流路チップ」をベースに製造されている。まず、チップの左側にある流路から生体材料が注入され、次に特殊成分を含有したオイルが15~60マイクロメートルの流路を通って上部と下部に加えられ、完成したロボットは右側から現れるという仕組み。
TACSIマイクロロボットの場合、温度が上昇すると色の強度が低下する蛍光色素ローダミンBや、レーザー光の照射で60℃までに急速加熱ができる25~90ナノメートルの金ナノロッドなどの成分も添加される。対流のおかげで、ロボットは最高で毎秒65マイクロメートルの速度で動くことができる。
実験では、マイクロボットTACSIを赤外線レーザーで加熱され、腎臓細胞に誘導された。その結果、細胞のイオン・チャンネルが特定の温度で開き、例えばカルシウムが細胞内に入ることが判明した。熱刺激は傷の治療や、高温で死滅するガン細胞との闘いに利用できる可能性がある。