https://sputniknews.jp/20230916/17113019.html
米国には極超音速兵器開発に関する明確な戦略がない
米国には極超音速兵器開発に関する明確な戦略がない
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ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は米当局者の話として、ロシアや中国とは異なり、米国には極超音速兵器開発に関する明確な戦略がなく、その結果、米国側では同兵器の開発で困難が生じていると報じた。なぜこのようなことが起きるのだろうか? 2023年9月16日, Sputnik 日本
2023-09-16T18:28+0900
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WSJによると、極超音速兵器は超高速で攻撃し、長距離から発射され、大半の防空システムを回避できるほか、従来の爆発物と核弾頭を搭載できる。したがって極超音速ミサイルは国際舞台におけるゲームのルールと戦場での部隊の配置を大きく変えている。一方、米国防総省がこの超高速兵器に大きな労力と資金をつぎ込んでいるにもかかわらず、米国には極超音速ミサイルがない。しかし、ロシアと中国にはある。何が問題なのか?WSJは、米国の極超音速兵器開発をめぐる困難は「意思決定の連鎖に沿って上下に拡大」しているようだと指摘し、したがって米国では未だに極超音速ミサイルを開発するための単一かつ効果的な戦略が策定されていないと報じている。ブルームバーグによると、極超音速兵器開発をめぐる明らかな誤算を背景に、米陸軍は今月14日、4年前に掲げた極超音速兵器配備に関する目標を今月中に達成できないことを認めた。米軍側は「現実の状況によって新兵器の納入期日が変わるのは何も珍しいことではない。我われは長距離極超音速兵器の実験と配備を積極的に続けている。我われの目標は、新しいミサイルをできるだけ早く実戦配備することだ。これは実験が成功した後に行われる。極超音速兵器は米軍の近代化を決定づける要素だ」と説明した。通信社ブルームバーグによると、米国防総省は極超音速兵器の配備予定日を2年連続で延期している。一方、中国とロシアはすでに超低空でも音より速く飛行できる柔軟性のある新しい兵器を配備しており、その改良を続けている。同通信社は、米軍には最高速度マッハ20に達するARRW極超音速巡航ミサイルが2022年末までに納入されるはずだったが、ARRW用の打ち上げロケットの実験が3回失敗したため、ロケットの製造計画は頓挫したと指摘している。ブルームバーグによると、米国のクリスティン・ウォーマス陸軍長官は6月、最初の超音速ミサイルと発射装置の軍への納入期日が今年9月30日に決まったと表明した。一方、発射前の検査で多くの問題が発覚して9月6日に予定されていた実験が中止されたたため、この期日は変更されることになる。これより先、ロシアの専門家は極超音速兵器の製造で米国が失敗した原因を語り、米国の開発は加速しているが、この兵器をつくるための画期的な技術がまだ不足しているとし、ロシアは50年かかったと指摘した。関連記事
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米国, 軍事, 武器・兵器, ミサイル, ロシア, 中国
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米国には極超音速兵器開発に関する明確な戦略がない
2023年9月16日, 18:28 (更新: 2023年9月16日, 18:35) ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は米当局者の話として、ロシアや中国とは異なり、米国には極超音速兵器開発に関する明確な戦略がなく、その結果、米国側では同兵器の開発で困難が生じていると報じた。なぜこのようなことが起きるのだろうか?
WSJによると、
極超音速兵器は超高速で攻撃し、長距離から発射され、大半の防空システムを回避できるほか、従来の爆発物と核弾頭を搭載できる。したがって極超音速ミサイルは国際舞台におけるゲームのルールと戦場での部隊の配置を大きく変えている。一方、米国防総省がこの超高速兵器に大きな労力と資金をつぎ込んでいるにもかかわらず、米国には極超音速ミサイルがない。しかし、ロシアと中国にはある。何が問題なのか?WSJは、米国の極超音速兵器開発をめぐる困難は「意思決定の連鎖に沿って上下に拡大」しているようだと指摘し、したがって米国では未だに極超音速ミサイルを開発するための単一かつ効果的な戦略が策定されていないと報じている。
ブルームバーグによると、極超音速兵器開発をめぐる明らかな誤算を背景に、米陸軍は今月14日、4年前に掲げた極超音速兵器配備に関する目標を今月中に達成できないことを認めた。米軍側は「現実の状況によって新兵器の納入期日が変わるのは何も珍しいことではない。我われは長距離極超音速兵器の実験と配備を積極的に続けている。我われの目標は、新しいミサイルをできるだけ早く実戦配備することだ。これは実験が成功した後に行われる。極超音速兵器は
米軍の近代化を決定づける要素だ」と説明した。
通信社ブルームバーグによると、米国防総省は極超音速兵器の配備予定日を2年連続で延期している。一方、中国とロシアはすでに超低空でも音より速く飛行できる柔軟性のある新しい兵器を配備しており、その改良を続けている。同通信社は、米軍には最高速度マッハ20に達する
ARRW極超音速巡航ミサイルが2022年末までに納入されるはずだったが、ARRW用の打ち上げロケットの実験が3回失敗したため、ロケットの製造計画は頓挫したと指摘している。ブルームバーグによると、米国のクリスティン・ウォーマス陸軍長官は6月、最初の超音速ミサイルと発射装置の軍への納入期日が今年9月30日に決まったと表明した。一方、発射前の検査で多くの問題が発覚して9月6日に予定されていた実験が中止されたたため、この期日は変更されることになる。
これより先、ロシアの専門家は極超音速兵器の製造で米国が失敗した原因を語り、米国の開発は加速しているが、この兵器をつくるための
画期的な技術がまだ不足しているとし、ロシアは50年かかったと指摘した。