心は熱く頭は冷静に 解放されたルガンスクの村を支援するロシアのボランティアたち

© Sputnik / Andrey Kots解放されたルガンスクの村を支援するロシアのボランティアたち
解放されたルガンスクの村を支援するロシアのボランティアたち - Sputnik 日本, 1920, 30.09.2023
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食料も電気も薬も、きれいな水もない。最近解放されたルガンスク人民共和国(LPR)の多くの村の住民は、生きているのではなく、生き残っている。ロシア人道支援団のボランティアたちが、彼らの支援を行っている。ボランティアたちの信条は、他の人たちが活動できない場所で活動すること。
ロシア人道支援団の物流を担当するチーフスペシャリストのドミトリー・ナソノフ氏はスプートニクに対し、同支援団の貨物バンは毎日、食料、発電機、医療機器をLPRの最も辺鄙な場所に届けていると語った。穀類、マカロニ、肉の缶詰、練乳などは長期保存が可能だ。しかし重要なのは、水たまりで汲んだ水など、最大2万5000リットルの水を浄化できるフィルターだ。なぜなら、解放された村では給水システムが破壊されていることが多く、人々は有害な不純物や細菌に汚染された水を飲まなければならないからだ。しかしナソノフ氏は、まず初めに、同共和国の一番小さな住民たちを助ける必要があると指摘している。

小さな子どもたちへの支援

スプートニクの特派員は、人道支援団の物資輸送に参加した。ボランティアたちは、ルガンスク共和国臨床病院付属の周産期医療センターに診断機器及び遺伝性の希少疾患である蛋白不耐症を持つ新生児のためのタンパク質を含まない特別な混合栄養を届けた。この病気を持つ赤ちゃんには母乳を与えることができない。ボランティアたちは、子どもたちと関わることが精神的に最も難しいとしている。なぜなら大勢の大人とは異なり、現在の状況も病気も彼らに責任はないからだ。
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村へ続く道路は1本しか残らなかった

町はロシア軍に明け渡されたが、近隣の村はウクライナ軍の兵士たちによって廃墟と化した。スプートニクの特派員がボランティアとともに訪れたオレホヴォ村へ続く道路は1本しか残っておらず、そこにはわずか44人の住民が暮らしている。
人道支援団のスタッフたちは、まだそこに人が住んでいるすべての家をまわって食料セットを配り、ガソリン発電機を設置した。この発電機は、携帯電話や懐中電灯を充電するための「公共コンセント」となる。この村にはずいぶん前から電気が通っておらず、公共交通機関がないのにガソリンを買うお金もない。オレホヴォ村で爆撃を免れた自動車は1台のみ。この車で村唯一の女子生徒の学校への送迎を行い、月に2回近くの町までパンの買い出しに行く。ボランティアたちの支援は、これらのLPRの住民たちに将来への希望を与えている。

心は熱く頭は冷静に

ロシア人道支援団のスタッフたちは、ボランティア活動の豊富な経験を有している。彼らは軍事行動の被害を受けたシリア、イエメン、ラテンアメリカの人々を支援したり、地震や人災の被災地に迅速に駆けつけた。そしてボランティアたちは、自分の感情をコントロールする必要があることを学び、そうすればもっとたくさんのことを行うことができ、もっとうまくできると考えた。
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ロシア人道支援団は、2022年3月からウクライナ紛争の地域で活動している。特別軍事作戦が行われている地域を初めて訪れたとき、ボランティアたちはヴォルノヴァーハの住民に約40トンの食料を届けた。この町はウクライナ軍兵士によって地球上からほとんど消し去られてしまっていた。人道支援団の責任者を務めるセルゲイ・シェフチュク氏は当時を振り返り、感情的にならないようにするのはとても難しかったと語った。

「出会った人たちは疲れ果て、怯えており、私たちと同じ言語で『今度は戦争が私たちの土地にやって来たと』話していました」

セルゲイ・シェフチュク
人道支援団の責任者
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